ドラゴンクエスト5

目次

  1. トップページ
  2. はじめに
  3. 企画の概要とルールの説明
  4. プレイヤー紹介
  5. 各作品のルールと戦略
  6. 実況
  7. レポート
  8. Presented by 東京大学ゲーム研究会

レポート

◆戦略構築の過程

○種・木の実の早期利用

PS2DQ5RTAではミルドラース第2形態の「痛恨の一撃(非防御時215固定ダメージ)」に耐えるために「命の木の実」を男の子に使うということが行われることが多いです。僕も以前は、落ちている「命の木の実」6個全てに加え、ゲマ1戦での先制率を高めるため、「素早さの種」4個も男の子に使用するということを行っていました。
しかし男の子がパーティに加入するのは、ジャミ撃破から約11分後、ゲーム開始からおよそ3時間40分~50分後になります。男の子の為に「命の木の実」「素早さの種」を取っておく場合、それまでに回収できる「命の木の実」「素早さの種」は、男の子加入まで効力を発揮しないということになります。たとえば開始40分強で入手できる、ドワーフの洞窟の「命の木の実」は、回収後3時間余り価値を発揮できないというわけです。
この「価値を発揮できなくなる時間」がもったいないと思ったのが、今回の戦略を形成したきっかけです。

○はぐれ狩りへの転換

僕は以前から男の子に「ザオリク」を習得させない戦略を使用していましたので、当初はその戦略にこの「命の木の実」「素早さの種」の早期利用を組み込みたいと思いました。
この場合に生じる主なデメリットは2つです。

1.ゲマ1戦で男の子のHPが低く(140程度)、先制率も低い
2.ミルドラース戦で男の子のHPが低い(190程度)

1.については、男の子をゲマ1で使わないようにすることで解決を図ろうとしました。ゲマ1のパーティは「サンチョ」「ピエール」「女の子」「アプール」。サンタローズの洞窟やルラフェンの「素早さの種」を使われた「ピエール」が先制での回復を狙い、「プリンセスローブ」または「みずのはごろも」という優秀な防具を装備できる「女の子」が打撃をしていく、という戦い方です。
この戦い方は概ね上手くいき、それなりの確率でゲマ1を倒せそうだという感触を持ちました。
ただ、女の子のレベルがゲマ1前に16に上がるように経験値を稼いでいる状況で、ゲマ1の経験値が男の子に入らない場合、その後の戦闘を全て逃げてしまうとゲマ2で男の子の「フバーハ」が入りません。そのため現れた適当な敵を倒すことが必要になりますが、そのためには時間がかかります。

問題は2.の方です。ミルドラース2で男の子のHPが低いことは、「痛恨の一撃」耐えだけに影響を及ぼすのではありません。「灼熱の炎」-「賢者の石」+「打撃」耐えや、「灼熱の炎(フバーハが入った状態)」+「打撃」耐えの確率にも響いてきます。これらのことを全て考慮して戦った場合、こちらもそれなりの確率で勝てそうとは感じましたが、同時にミルドラース2戦で15分くらいかかってしまいそうという感触もありました。1.の問題を解決するのに時間を使ってしまっている上、2.の問題解決のためにも時間を使ってしまっては、さすがにこの戦略は棄却せざるを得ません。
色々と机上で考えてみましたが、このミルドラース戦はもうどうにもならないと判断。
他にも
・ブオーン戦で男の子が稀に後攻する
・ラマダ戦で時間がかかる
などの不利な要素もあったため、「ザオリク」を習得しない戦略は今回は捨てることを決意しました。

男の子に「ザオリク」を習得させる手法として、「爆弾石」を大量に購入してストーリーを進めながら敵を倒す「道中稼ぎ」と、ストーリー進行を止めグランバニア山の洞窟で「はぐれメタル」を狩る「はぐれ狩り」が知られています。しかし「道中稼ぎ」の場合は昔の経験から時間がかかりすぎると判断して却下、一方「はぐれ狩り」の方も昔に「はぐれ狩り」をライバル視していた経緯から意地でも使いたくないと思いました。そこで、昨年3月頃に浮かんでいた天空への塔周辺での「マドハンド狩り」を試してみることにしました。 「マドハンド狩り」は、一度マドハンドが出現してしまえばあとは数を減らしすぎないように適度に倒し続けるだけでよく、タイムの安定度の面では「はぐれ狩り」と比べてかなり優秀な稼ぎです。ゴールドも手に入ります。
しかし、平均タイムで見れば「はぐれ狩り」の方が効率が良いですし、「ゴーレム」に対してルカニを使うためのアプールのMP回復をしなければならないという制約も存在します。そのため、「マドハンド狩り」も諦め、「はぐれ狩り」を行うことを決めました。


◆戦略・戦術

ポイントとなるところをピックアップしながら、適宜解説を入れていきます。

○幼年時代に手に入る「命の木の実」2個は両方とも主人公に使う
雪の女王戦での勝率の向上、古代の遺跡の突破率の向上、溶岩原人戦での主人公死亡率の減少、カンダタ戦の主人公死亡率の減少、ジャミ戦での全体攻撃を主人公が2回耐える確率の向上などが狙えます。
また、ポワンとの会話後妖精の村から歩いて出る場合にはドワーフの洞窟に入る前に「命の木の実」を取ることができ、ドワーフの洞窟の突破率向上にもつながるため、「キメラの翼」の価値が下がります。
もちろん、主人公を使う所ほぼ全てにおいてこのHP上昇の恩恵は効いてきます。一方、古代の洞窟でのゲマ戦では主人公が死亡する速度が下がってしまうため不利に働きます。

○青年時代前半に手に入る「命の木の実」2個は両方ともピエールに使う
ラインハットで手に入るものを使うことで、溶岩原人戦での速度向上が狙えます。
サンチョの家のものは「闇のランプ」を使用して取りたいところですが、カンダタ戦の前に取ってしまうと、そのままではグランバニアのイベントを進められないため何らかの形で朝にする必要があります。また、ここの「命の木の実」はカンダタ戦の速度や勝率に大きな影響を及ぼさないと考えられます。そのため、これはカンダタ戦後・デモンズタワー前に回収して使用しています。こうすることでキメーラLv35戦の勝率向上、ジャミ戦での「ふうじんの盾」無しでの「凍える吹雪」2回耐えの確率の向上が狙えます。
またピエールはゲマ1戦・ゲマ2戦・ミルドラース1戦・ミルドラース2戦でも主力として活躍するため、それらの戦闘への寄与も大きいです。もちろん、通常戦闘でのピエールの死亡率も下がります。

○地下遺跡の洞窟で手に入る「命の木の実」は使用対象を柔軟に決める
ミルドラース2-3の「凍てつく波動」+「痛恨の一撃」でピエールが死亡するのが痛いです。一方、男の子のHPはミルドラース2の全般で重要になります。よって、この「命の木の実」は使用することでピエールのHPが216を超えるかどうかに関係しないと確定した時点で男の子に使用します。

○ドワーフの洞窟で手に入る「素早さの種」は主人公に使用する
雪の女王までに出現した敵を倒す場合、より多くの敵に先制して攻撃し倒すことができる確率が上がります。もちろん、それ以降の逃げ速度・敵の処理速度の向上などにも寄与します。
一方、ジャミ戦でジャミに対しての主人公の先行確率が上がってしまうことは不利に働きます。

○サンタローズの洞窟とルラフェンの「素早さの種」はピエールに使用する
レベルが低い場合の溶岩原人戦、カンダタ戦でのピエールの先制率が向上します。また、逃げ速度への1個当たりの寄与は、主人公へ使うよりもずっと大きいと考えられます。
ゲマ1戦ではピエールが「星降る腕輪」を装備して回復に回るため、ここでの先制率向上も有利に働きます。 サンタローズの洞窟の方はアプールに使うことも考えられますが、先制率計算の仕組みを考えると、すぐには使わずピエールが仲間になるまで温存した方が効果的だと思われます。

○「石の牙」先購入を狙う
親分ゴースト撃破時点で430G程度所持している場合、ドワーフの洞窟に行く前に「石の牙」を購入します。親分ゴースト撃破後からの流れは

アルカパで「木の帽子」1個購入→サンタローズの薬師で「薬草」を所持ゴールドが265Gになるまで購入→ポワンの前から歩いて「命の木の実」を回収→道具屋で「石の牙」「キメラの翼」を1個ずつ購入

となります。この際、ドワーフの洞窟の「100G」「25G」は取りません。
先に「石の牙」を購入することにより、ボロンゴLv4で雪の女王に挑むように経験値を稼ぐことを自然に行えるようになります。ボロンゴLv3とLv4では力に4程度の開きがあり、これが雪の女王戦での速度を速め、全滅率を下げることができます。
さらに、この場合は雪の女王撃破後のゴールドも潤沢になるので、「魔法の聖水」「不思議な木の実」を残して「青銅の鎧」などを購入することも簡単にできるようになります。

○ピエールは「天空の剣」を取った後に仲間にする
引いた運を有効に使いたいという思いがあるため、ラインハット地下道で仲間になることを期待します。
また、ラインハット地下道でピエールが仲間にならず、この段階でアプールの賢さが20以上ならば神の塔に行き、そこのエンカウントでピエールが仲間になることを期待しつつ進行するということも行います。「650G」の回収の歩数も有効に使うことができます。

○ルラフェンで「マジックシールド」を購入する
溶岩原人戦でピエールに装備させることで、溶岩原人戦の速度・勝率が向上します。1ターン目に主人公が死亡した場合でも、「鉄の鎧」「マジックシールド」「鉄兜」を装備したピエールに「スカラ」が1回かかっていれば、「魔法の聖水」1個と「薬草」6個程度で十分勝ちきれる程度の耐久力を獲得できます。その後の流れも悪かった場合でも、「エルフの飲み薬」を使えばおそらく負けることはほぼないと思います。ここでの消費は滝の洞窟で「エルフの飲み薬」を回収すれば補填することができます。
これは今回のプレイ後に気づいたことですが、主人公のHPが高いため、「マジックシールド」を死の火山で主人公に装備させれば「ホースデビル×2」のエンカウントに対して、1ターン目に主人公を防御させずに動かしても主人公が死亡する心配がほとんどなくなります。これも大きいメリットでしょう。

○ボロンゴを仲間にする
「炎の爪」を装備したボロンゴの打撃は非常に強力で、カンダタ~ジャミまでの固定戦闘での時短効果が大きいです。またカンダタ戦の勝率も上がり、キメーラLv35・ジャミ戦では、少ない戦力を用いてそれなりの勝率で早く突破する戦術が使用可能になります。

○ビアンカと結婚する
イベントの時短効果を狙ってのことです。フローラと結婚した場合、色々なアイテムがもらえて金策が楽になる他、青年時代前半でボロンゴを仲間にしていた場合は「神秘の鎧」をもらえる等様々なメリットがありますが、今回は「ビアンカと結婚したときのアイテムの無さをどうにかしよう」という考えで戦略を組みました。そのため、フローラと結婚したときとの比較が十分にできていない部分があります。

○メダル王の城の「てっかめん」は取らない
メダル王の城の「てっかめん」を取りに行くのは時間がかかるため、これを取ってジャミ戦の勝率を安定させるよりは、ボロンゴの火力に頼ってジャミ戦を突破しにいく方を選択しました。

○ジャミ撃破までのグランバニアでの防具購入は「ドラゴンメイル」のみ
「炎の爪」を購入するのでゴールドがカツカツなので、防具の購入を制限する必要があります。
「ふうじんの盾」が無いためジャミの「凍える吹雪」が怖いですが、主人公とピエールのHPが「命の木の実」の効果で10程度上がっているため、そこまで大きく勝率を下げることはないと考えています。

○青年後半開始時「ふうじんの盾」を購入
海の神殿での「ブリザードマン*4」に対して、1ターン目にサンチョのみで「爆弾石」・2ターン目にアプールとピエールのどちらかの先制に期待して「爆弾石」という処理をしたいので、サンチョに吹雪耐性のある防具を装備させる必要があるためです。
「まじんの鎧」を海の神殿前に回収しようとすると、その際のカンダタ子分戦で
・男の子と女の子のレベルが低い(恐らく初期レベルで挑むことになる)
・「星降る腕輪」を用いた「魔封じの杖」「マホトーン」などの先行使用ができない
などの障害が発生します。

○「爆弾石」を20個程度購入
海の神殿で危険なエンカウントに対し「爆弾石」を使って処理したいこと、はぐれメタルを3体倒した時点でサンチョに「くちぶえ」を入れるために経験値を効率よく稼ぐ必要があることなどからこの程度の個数は購入することが必要です。これでも少ないくらい。

○エルヘブンで「ウォーハンマー」を購入
ゴンズ・ゲマ1・ブオーンなどに対してサンチョの打撃で高いダメージを与えたいため、何らかの武器を購入したいところです。他の選択肢は「雷神の槍」だと思いますが、サンタローズまで行かなければ買えないこと、13500Gと値が張り、他には「炎の鎧」も購入したいことなどから、購入までの距離が短く6500Gで購入できる「ウォーハンマー」を採用しました。
この「ウォーハンマー」は「はぐれ狩り」時での「はぐれメタル」のお供として出てくる可能性のある「メッサーラ」の処理速度向上などにも寄与します。

○購入資金調達のため「水の羽衣」をはぐれ狩り前に売却
この売却が最もクリティカルに響いてくるのは、「はぐれ狩り」序盤での女の子の耐久力の減少でしょう。メラミ1回を喰らうだけでも瀕死に追い込まれることもあるので、「はぐれメタル」2体目を倒すくらいまでは女の子の代わりに主人公が「聖水」を使ったり逃げたりしてごまかしています。
この「水の羽衣」売却が、本戦略で一番気に入っていないところです。

○倒すはぐれメタルは5体
海の神殿で敵を倒して対処することと、はぐれ狩り5体(3体+6000Expで「くちぶえ」を入れ、さらに2体倒す)の噛み合いが良いと感じたのでこれを採用。ほとんどの場合ゴンズ戦後に男の子が「フバーハ」・女の子が「ルカナン」を習得してゲマ1戦に臨めます。
こうするとサンチョがイブール撃破後に「しのびあし」をギリギリ習得しないことがありますが、「ライデイン」習得後に適当なエンカウントを狩れば問題ありません。

○「まじんの鎧」ははぐれ狩り開始前に取る
理由は
・「毒針」を買いにラインハットに来たついでにカンダタ子分を倒したいこと
・カンダタ子分から得られる750Expを「くちぶえ」調整に使いたいこと
の2つです。

○天空上浮上直前に「炎の鎧」を購入
とりあえず役に立つだろ、と思って購入することにした「炎の鎧」ですが、やっぱり役に立ってくれました。
ブオーン戦での主人公の耐久力上昇、ラマダ戦での「マヒャド」軽減、イブール戦での主人公の「輝く息」+「痛恨の一撃」耐え、ゲマ2戦での「輝く息」+「メラゾーマ」耐え、ミルドラース1戦での「輝く息」軽減など。

○ボブルの塔の突入メンバーは「まんたん」を使うことを意識する
ゴンズ戦のメンバーは「サンチョ」「男の子」「女の子」「アプール」、アプールが「星降る腕輪」を装備し「祝福の杖」で回復して戦います。「まんたん」での回復要員は男の子。
ゲマ1戦のメンバーは「サンチョ」「男の子」「女の子」「ピエール」、ピエールが「星降る腕輪」を装備し呪文で回復する他、女の子も「祝福の杖」で回復します。「まんたん」での回復要員は男の子ですが、MPを使いすぎないよう注意します。
なお、ピエールは戦闘開始直後は「星降る腕輪」を外してAIでの後行回復を狙います。序盤は女の子が補助に回りたいので、「強い攻撃が来る」→「ピエールが後行回復+次のターン星降る腕輪を装備し先行回復」と行動することで女の子が回復に回る頻度を少なくすることができます。
「ドラゴンオーブ」等を取りに行くときのメンバーは「女の子」「アプール」「ピエール」「主人公」。まんたんでの回復要因は主人公。

○「まじんの金槌」は取る
イブール戦、ゲマ2戦、ミルドラース1,2戦で有効です。特に男の子のHPが216に遠く及ばないためミルドラース2戦は長引きやすく、その際に「まじんの金槌」でのサンチョの打撃は効果的です。

○イブール戦は「凍てつく波動」が来る可能性が無いターンは主人公が出て打撃
「炎の鎧」を装備することで「輝く息」+「痛恨の一撃」に耐えるので、主人公が最もダメージを与えやすいターンである「輝く息」or「マホカンタ」のターンに心置きなく打撃することができます。

○ミルドラース1戦では「賢者の石」を6ターンに4回くらいの頻度で使う
主人公の守備力をスカラ系列の呪文により最大まで上げることで、キラーマシンの打撃をほぼシャットアウトできます。よって、主人公は「輝く息」のターンにのみ出し、かつ「輝く息」のダメージを耐える程度のHPさえあれば良いです。このHPを「賢者の石」の回復のみで維持しようとすると、6ターンに4回程度「賢者の石」を使用するということになります。
補助呪文がかかっている状態からスタートし、戦闘がある程度単純に進むと仮定すると、
6n+1ターン目 主:打撃 サ:打撃 男:打撃 女:激炎(ドラゴン化)
6n+2ターン目 ピ:賢石 サ:打撃 男:打撃 女:激炎
6n+3ターン目 主:打撃 サ:打撃 男:打撃 女:激炎
6n+4ターン目 ピ:賢石 サ:打撃 男:打撃 女:激炎
6n+5ターン目 ピ:賢石 サ:打撃 男:打撃 女:激炎
6n+6ターン目 ピ:賢石 サ:打撃 男:打撃 女:激炎
という進行をします。なお、ピエールには無理に「フバーハ」をかける必要はありません。

・世界樹の葉はできるだけ残す
「世界樹の葉」の個数はミルドラース2の速度に大きく影響していると考えられるので、ゲマ1戦やブオーン戦での「世界樹の葉」の使用は極力避けます。
たとえば、ミルドラース2-3で「イオナズン」が来て止まり、こちらがほぼ全快で男の子が「マホカンタ」状態、という場合を考えてみます。
「世界樹の葉」が十分残っている場合、「運が悪くて男の子が死んだ」場合でもサンチョが「世界樹の葉」を使用することでほぼ安全に立て直すことができます(唯一、「痛恨の一撃→男の子死亡、メラゾーマ→サンチョ」でさらに次のターンの女の子の「祝福の杖→サンチョ」などの回復行動が後行し、「イオナズン、痛恨の一撃→サンチョ死亡」が来ると危険です)。そのため、このターンは強気に4キャラを出して攻めることができます。
一方で「世界樹の葉」の数が少ない場合、男の子が死んだ時に「世界樹の葉」を簡単に使うことができないので、「主人公」や「アプール」のみを出し防御させて凌ぐ、という行動をせざるを得ず、時間だけがかかってしまいます。
もちろん、「世界樹の葉」があるからといって雑に攻めていいわけではありません。

◆実際のプレイ
サンタローズ到着時にLv3にならない、幸先の悪いスタート。サンタローズの洞窟で戦闘時間を多めにかけ、Lv3にアップさせました。また、このままではビアンカ加入から親分ゴースト戦までに稼ぐ経験値が増えてしまうため(ビアンカLv1→Lv5より、主人公Lv3→Lv5にする経験値の方が多いため)、戦闘をする価値が高くなったので、普段よりも戦闘を多めに行いました。
アルカパに向かう最中、誤った買い物表を見ていたためにサンタローズ武器屋の「薬草」を回収しそびれたことに気づきましたが、時すでに遅し。レヌール城の「薬草」使用のHP基準を少しだけ下げることを決めました。
親分ゴーストまでは非常に順調。全滅はおろか、ビアンカが死亡することさえありませんでした。さらに主人公Lv5まで残り44Expというところで「ナイトウィプス*4」を引き撃破して48Expを手に入れられたのでテンションが上がる。そのまま親分ゴーストを撃破。
撃破後の所持金が380G程度だったので、「木の帽子」「キメラのつばさ*3」を買い、余ったゴールドを全て「薬草」に変えました。その後サンタローズに行くまでに発生するエンカウントから「不思議な木の実」をドロップ。しばらくしてからある程度のゴールドを残しておけばこれを売却して先に「石の牙」を買えることに気づきました。これを検討していないのはダメですね。狙うかどうかはともかくとして。
雪の女王は中盤でルカナンが入り、その後ベラの回復サボりによりボロンゴが死亡するも、ほどなく撃破。ラインハットで先程ドロップした「不思議な木の実」を売り「青銅の鎧」を購入しました。
古代の遺跡の「180G」を取るか悩みましたが、ゴールドオーブ粉砕が1時間9分を切れそうであり、これを切ったらインパクトが大きいだろうと思ってカットしました。これが後のロスを生む1つの要因になってしまった……のかもしれません。

結局ゴールドオーブ粉砕は1時間9分台でしたが、それでも十分いいタイムでしょう。「ムチおとこ×2」にも勝利。
アプールはなんとアルカパ北西の山での1戦闘目で起き上がります。しかし、180Gを取っていなかったこともあり、「薬草」の購入資金が不足してしまいました。サンタローズの洞窟を安全に突破するためには、ここで27個程度「薬草」を購入したいです。
仕方ないのでヘンリーに装備させていた「旅人の服」「木の帽子」を売却し資金を捻出。この判断自体は間違っていなかったと思いますが、その後「ドレイの服」を装備させるのを忘れており、サンタローズに行くまでのエンカウントでヘンリーに打撃が3発飛んであえなく死亡。ロスは1分もありませんが、プレイヤーの力で防げたかもしれないロスです。
「鉄の胸当て」までヘンリーの鎧を無しで行くという判断もあるのかもしれませんが、今回はアルカパまでの道中でドラきちが仲間になっており、「鉄の胸当て」はしばらくの間ヘンリーが装備しない確率が高くなっているので、「ドレイの服」は確実に装備すべきでした。
「天空の剣」を取る前にドラきちが死亡。かまわず進み、帰りにメタルスライムを1匹倒すことができました。これは大きい。ドラきちが死亡していたのが少し残念ですが、これは仕方ないでしょう。
ラインハット地下道でピエールも仲間になりました。さらにアプールがLv7で賢さ18になり、「賢さの種」を使うと+2が出て命令を聞くようになりました。
しかし神の塔では1Fで主人公が死亡。といってもこれはプレイヤーのミスだと言えるでしょう。「スライムナイト×2+さんぞくウルフの大群」のようなエンカウントに遭遇したのですが、これに戦いを挑んでしまったのが間違いでした。これはさすがに逃げるべきエンカウントのはず。以降の神の塔のエンカウントを主人公の経験値稼ぎのために利用することができなくなってしまいました。これが後々の経験値不足に陥ってしまった原因その1。

無事「ニセたいこう」を倒して西の大陸に。この時は「マジックシールドを買うお金が足りない」という意識があったため、積極的に現れた敵を倒していました。ボロンゴを仲間にしてからルラフェンに行き、ルラムーン草の手前で「リビングデッド×5」とエンカウント。「こいつらはゴールドをあまり持っていない」と感じて逃げてしまいましたが、ここでリレミト調整(主人公経験値11369)まで残り3000弱であり、魔物のすみかにすでに行っていることを考えるとこれは倒すべきでした。経験値不足に陥ってしまった原因その2です。
そのまま進み死の火山に。死の火山に入る時に稼ぐべき残りの経験値が1500程度であり、さすがにやばいと思い始める。「鉄兜」を回収しつつ進んでいきますがなかなかおいしい敵が出ず、結局回復ポイントを使用しつつうろうろして2戦闘ほど余分にすることとなってしまいました。しかも「まものつかい+ホースデビル×2」とか倒したりしてるし。死の火山ではそもそもエンカウントを増やしたくないですが、どうせうろうろするなら「魔封じの杖」回収くらいはすべきだったかもしれません。
溶岩原人戦は、1体減らすまでは無理に主人公がルカニ調整(ルカニが入った後全体/グループ攻撃できる武器で打撃をし、ピエールの打撃の対象をルカニがかかっている敵に固定するテクニック)せずに戦い、安全に撃破しました。
その後はジャミ戦後までは特筆すべきことはほとんどありません。アプールが「薬草」を持っていないままカンダタに挑んでしまったことくらいでしょうか。

男の子と女の子が加入し、海の神殿へ。「しびれくらげ+ゾンビナイト」というエンカウントを「爆弾石」2個使って倒したりしてしまいましたが、これは1個でよいでしょう。そもそも倒すかどうかも怪しい。
「星降る腕輪」回収時にボロンゴを預けるのを忘れてしまいます。これにははぐれ狩りに行く前に気づきましたが、このためだけに再度グランバニア2Fに行くよりも、ボロンゴのレベルアップのロスを受け入れてイブール戦後に男の子と女の子を回収する時まで預けるのを待った方がいいと判断しそのままはぐれ狩りに。
はぐれ狩りも非常に運がよく、グランバニア山の洞窟in~5匹目のはぐれメタルを倒した時の戦闘が終わり暗転した瞬間、でおよそ22分しかかかりませんでした。
天空への塔、地下遺跡の洞窟では「匂い袋が切れていないんじゃないか」と思うほどにエンカウントが多かったですが、その後はボブルの塔まで順調に進みました。
ゲマ1戦前で、回復に使用したピエールのMPを回復しようと「祈りの指輪」を使用しましたが、1回で壊れてしまいました。もっともここで壊れてしまうのは想定内。あまり動揺はせず、ゲマ1も無事撃破。
ブオーン戦では中盤に主人公が死んでしまいましたが、「世界樹の葉」の消費を嫌いそのまま撃破。ミルドラース戦では残っている「世界樹の葉」の個数が速度につながると認識していたので、多少ブオーン戦が遅くなっても使用したくはありませんでした。これも無事撃破。「世界樹の雫」も使いませんでした。
ラマダやイブールも、何事もなく撃破しました。

男の子と女の子を回収し、ボロンゴを預けて魔界へ。サンチョの「しのびあし」は入っていました。ゲマ2戦では「焼けつく息」で女の子と主人公が同時に麻痺した一幕もありましたが、男の子は無事だったので「キアリク」を使うことができました。
ミルドラース1戦では、2ターン目に女の子が「バイキルト」を男の子に使わずに「ドラゴンの杖」を使ってしまうというミスをしてしまいました。このせいで「凍てつく波動」まで男の子が「ライデイン」を使わざるを得なくなってしまいました。
問題のミルドラース2戦。2-2までは特に問題ありませんでしたが、MPが少ないうちに2-3に入ってしまい、そこで女の子が死亡。「ザオリク」1回分くらいのMPは残っていましたが、蘇生直後にまた誰かが死亡してしまうとまずいので、なかなか蘇生できずに時間が過ぎてしまいました。さらに途中男の子に「痛恨の一撃」が飛んできてしまい死亡。サンチョの「世界樹の葉」でかなり安全に蘇生できはしますが、これもタイムロスの一因となってしまいます。
さらに男の子以外の死者も多く出ながら戦闘が進んでいき、最後の方は男の子がMP的に「ザオリク」を打てないという状態まで追い込まれてしまいました。結果、その状態になってからすぐに撃破することができましたが、ミルドラース2にかかった時間は12分と、かなり遅いものになりました。普段は8分半程度で倒せているため、ここだけで3分半ほど遅れたと言うことになります。


◆まとめ

2年前くらいの戦略の感覚をそのまま引きずってしまっているという印象でした。ルラムーン草手前の戦闘判断然り、ミルドラース2戦のMP管理然り。この戦略が本当に優れているかを判断するには、まだまだこの戦略に慣れる必要がありそうです。主人公やピエールのHPが高いという点も、もっと生かせそうではあります。
プレイヤーの心理状態には、終始安定していたように思います。このタイトルは休憩が多く、その使い方も以前(2年以上前のことですが)一発勝負向けの練習を多くしていたころに体得していたためでしょう。