Dungeon Divers の布教

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2024、9日目の記事です。

はじめに

 みなさん、おはこんばんちわ(死語)。トマノフです。弊学科では、10-12月前半に試験とレポートが集中していまして、ある程度一区切りついたのですが、一か月ほどゲームをする時間など本当になく、たまに特殊ルールマインスイーパーを遊んでいたくらいなので、ゲーム研究会所属の名を冠している割にきわめて模範的な学校生活を送っておりました。
 さて、近況報告はこの辺りにして、自分はゲー研の中でパズルやRPGを好んでいるタイプの比較的珍しい人間なのですが、特に論理パズル的なものがかなり好みでして、『14種類のマインスイーパーバリエーション2』(もちろん無印も)『Mimic Logic』などのゲームを好んでやっているのですが、最近(2024/8/30)新たなスタイルの論理パズル系ゲームがリリースされたので、紹介したいと思います。その名も『Dungeon Divers』といいます。

『Dungeon Divers』とは

基本紹介

 こちらのゲームは特定のダンジョンのマップが与えられ、それを見て隠し部屋の位置を特定するという趣旨のゲームです。

↓左クリック

こちらの白い?マークの部屋は「共用の部屋」で、最も多くの部屋(道みたいなところ)に接しているマスに存在する隠し部屋です。隠し部屋の種類は後ほど紹介しますが、とにかくダンジョンにはさまざまな部屋が存在しており、その部屋同士の相互作用によって決まる隠し部屋の位置を特定するゲームということです。基本的には隣接性と距離というものが重要になっています。色々と考える必要があってまあまあ楽しいです。また、論理パズルの要素だけではなく、ローグライト的な要素もありまして、アイテムによってミスできる回数を多くしたり、勝手に部屋をサーチしてくれる機能(爆弾)がついたりします。
 まあまあ楽しいと言いましたが、まあまあであるのは論理パズルとしての欠陥がちょこちょこ見受けられるためで、まず運要素が存在します(なくすこともできるということですが、他の方の感想によるとそれでもあるとのこと。自分はまだそんなにやり込んでないので、わかりません)。これが論理パズルとして致命的だと感じる人はまあまあいるでしょう。個人的にはそういうのもないとローグライト要素が活きないので、味かなと思っています。2つ目に隠し部屋の生成則が何か間違えているのではないかというところがあります。イマイチ納得がいかない位置に隠し部屋が生成されることがあり、特定が難しい隠し部屋と相まって中々のイライラ加減です。まあルールの訳と一緒にアプデで解決するとは思います。
 少々荒削りなところはありますが、個人的には極めてタイムアタックというのが面白そうだなと思っているので、割と楽しめています。プレイ人口が増えるとアプデも早くなると思うので、隠し部屋のルールを解説して布教していこうと思います。

用語

通常部屋:何もアイコンがついていない部屋のことです。隠し部屋のルールで通常部屋という用語が頻出しますが、おそらく誤りで、特殊部屋も含みます。この記事では、隠し部屋ではない部屋のことを単に部屋と呼びますので、注意をお願いします。
特殊部屋:ドクロマークがついたボス部屋、本マークがついた図書館、剣マークのついたアリーナ、金マークのついたお店、宝箱マーク?がついた宝部屋などがあります。
入口:緑背景に穴のようなマークがついています。もしかしたら特殊部屋の一種かもしれませんが、今のところ入口が特殊部屋に属するか否かは重要でないので、気にしなくていいです。
隠し部屋:特定のルールを満たす位置に存在するが、最初プレイヤーからは見えない。存在する部屋の種類と数が与えられ、それら全ての位置を特定することがこのゲームの目標。
防ぐ壁:これと隣接するマスには「バリケード部屋」を除いた隠し部屋が存在しない。
経路:ある特定のマスから特定のマスまで部屋を通って移動したときに通過した部屋の数。入口からの経路が重要。

隠し部屋

共用の部屋

・最も多くの通常部屋につながっている
 おそらくこの記述は特殊部屋も含む部屋であろうと思われます(以下ゲーム内の表記ではなく、実際に行われている処理を記述する)。この部屋は最も位置がわかりやすいのですが、ただ、候補位置が多くなりやすく、運ゲーになることが多い隠し部屋ではあります。

 

隠者の部屋

・入口から最も「経路」が長い部屋
・1つの部屋のみにつながっている
 基本的には頑張って探すしかないので、割と時間がかかります。

お客さん用の部屋

・入口から最も「経路」が短い部屋
・1つの部屋にのみつながっている。
 特に言うまでもない。簡単に特定できる隠し部屋です。

バリケード部屋

・最も多くの「防ぐ壁」に面している部屋
 これも簡単なやつです。ただ、運ゲーがちょこちょこあるのと、部屋の確定順序がまあまあ後なので、前の部屋と干渉して(「隠者の部屋」などの上下左右マスには隠し部屋がない)置けないことがあるので、先に特定してしまってはいけません。

天使の部屋

・図書館とボス部屋の間で作られる長方形の辺にある部屋に発生しうる
・1つの部屋のみにつながっている
 そこまで条件は難しくないはずですが、異常に見逃しやすいです。頑張って目を凝らしましょう。

悪魔の部屋

・アリーナとボス部屋の間で作られる長方形の辺にある部屋に発生する
・最も多くの部屋につながっている
 割と見つけやすいのと、「共用の部屋」の場所と競合しあうので、「共用の部屋」が確定しないと思ったら大体「悪魔の部屋」があります。

岩の部屋

・レベル内の最も長い通路の先に発生する部屋
 ここでしか登場しないので、先ほどは説明しませんでしたが、通路は直線状に連なる部屋を指します。おそらく隠し部屋は含みませんが、たまに設置位置が変な気がするので、これ以前の隠し部屋は含んでいるのかもしれません。

ポータルの部屋

・レベル内の最も長いループにある
 実は部屋の設置順序としてはいちばん最初。これがいちばん最初になってるのに、なんで「岩の部屋」は結構後なんだ……。

闇市

・最も遠い宝部屋、またはお店から距離が最も近い部屋
 あまりにも記述がわかりにくいですが、出来る限り宝部屋またはお店の垂直二等分線上に置けば大体間違えません。4, 5個バラバラに宝部屋やお店があると、かなり特定が厳しくなります。

部外者の部屋

・最も近い隠し部屋(エラー部屋は除く)から距離が最も遠い部屋
 これはゲーム内の距離の合計云々の記述が間違っています。これの本当に条件を割り出すのに距離算出のエクセルを作り、数十分悩んでいたのでこの条件で間違いないでしょう。ちなみにこのゲームの距離は距離を算出したい部屋と部屋の間で作られる長方形の辺の長さを縦横それぞれ2乗して足したものの平方根を有効数字2桁(小数第一位かも)で切り捨てにしたもので、かなり直感に反していて変です。縦軸方向の距離と横軸方向の距離がそれぞれ+1したものだと思っておけばよいです。6マス以上離れると影響してくるので注意。

赤部屋

・隣接部屋につながっている部屋の合計数が最も多い
・レベルの他の部屋に直接つながっていない
 防ぐ壁に阻まれている場合は隣接部屋につながっている部屋には含めません。ちょうど矢印ボタンを切り取ったみたいな形になっている部分の中心に大体あります。

エラー部屋

(ルールが多いので、画像を見てください)
 基本的には、残像の順番を覚えておけば大丈夫です。残念ながらそれをメモする機能がないので、厳しいところですが。

おわり

 リリースされたばかりのゲームなので荒削りですが、タイムアタックだったり、連続クリアを狙ったりするのは面白いと思います。ただ、基本的にリプレイ性がまあまあ低いゲーム性なので、飽きる人は飽きてしまうかも。個人的には論理パズル系のゲームがあまりにも少ないので、増えてうれしいですね。
 絶妙に忙しいので、アドカレにどれくらい寄稿できるか微妙ですが、出来る限りいろんなパズルを紹介出来たらいいなと思ってます。