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今年のゲームその① 『Zenless Zone Zero』

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2024、2日目の記事です。

はじめに

アドベントカレンダー2024、2日目はTGA21のヤクガラスが担当させていただきます。

ところで、昨年も含めて割と自然に「TGA〇〇」という表現を使っていますが、これって伝わってるんですかね?閲覧者の中に一般の方がどれくらいいるのかは把握できておりませんが、何のことはなく、TGAの入会年度が「20○○年」というだけの意味です。会員が入れ代わり立ち代わりで記事を書く都合上、頻発する表現かと思いますが、「この人は割と前からいるんだなー」とか、「最近入った人なんだなー」とか、その程度に思っていただければ幸いです。

 

さて、前置きはほどほどにしまして本題に参りましょう。

昨日は本会の振り返りとなりましたが、本日からは会員一同が思い思いに「ゲームの記事」を執筆していきます。私の方からは、ウォーミングアップがてら、今年公開されたゲームのお話をさせていただきます。

 

ということで、本日は『Zenless Zone Zero』のお話です~。

 

『Zenless Zone Zero』ってどんなゲーム?

ゼンレスゾーンゼロ、通称「ゼンゼロ」は、今年7月にmiHoYoから公開された、いわゆる「ホヨバゲー」です。近未来的な都市を舞台にしたアクションRPGで、『原神』や『崩壊』シリーズからは独立したストーリーですが、魅力的なキャラクターと徹底した世界観構築は健在です。対応プラットフォームはiOS・Android・Windows・PlayStation 5で、基本プレイは無料です。

 

ストーリー

ネタバレになってしまわない程度に、簡単に紹介させていただきます。

背景

舞台は、謎の災害「ホロウ」によって文明社会の大部分が消失した世界。生物や機械に致命的な侵食を生じる未知のエネルギー「エーテル」が充満した異空間「ホロウ」が各地で発生したことで、世界は崩壊寸前まで追い込まれます。
そんな中、唯一ホロウ対策とエーテルの資源利用に成功して、周囲とは対照的に発展を遂げた大都市「新エリー都」が、ストーリーの中心地となります。

 

さて、ホロウ対策技術が確立され、現代的な暮らしが残留している新エリー都ですが、依然としてホロウの謎は深く、突発的なホロウ災害による被害も絶えません。
そんな中で、エーテル浸食に耐性のある「エーテル適応体質」や「抗エーテル素材」を持つ住人は一定時間のホロウ内での活動が可能であり、ある者は公的な「調査員」として調査や人命救助のために、ある者は違法な「ホロウレイダー」として己が利益のために、日夜ホロウへと侵入しています。

プレイヤーが操作する主人公はホロウ内のガイド役として外部からサポートを担う「プロキシ」であり、各勢力の思惑が交錯する都市空間の中でホロウレイダーたちと協力して、「とあるの目的」のためにホロウが関連した事件を解決していきます。

 

長々と書きましたが、簡潔に言えば「世界各地で謎の異空間が発生して多くの都市が崩壊した」「異空間の対策を行った「新エリー都」だけが残った」「主人公は異空間のガイド役として、内部の探索をサポートする仕事をしている」という点だけとらえれば、比較的分かりやすいかと思います。

 

世界観・ストーリー観

「新エリー都」では人間の他、特定の動物の特徴を保有する亜人「シリオン」、人間の魂に該当する「論理コア」を搭載した「知能機械人」がそれぞれの暮らしを営んでいます。シリオンに関しては、動物ベースで擬人化したような個体と人間に動物のパーツを生やした程度の個体がいますが、差異は不明です。混ざっている動物も、猫や熊のような哺乳類だけでなく鮫や鬼など、哺乳類以外の動物から伝承まで幅広く採用されているようです。知能機械人の方は、同じく完全に人を模したような個体から要所に機械的な面が強調された個体まで幅広くいます。

特徴的なのは、街中で見られる「ボンプ」という小型の機械人でしょうか。ウサギ耳が生えたお助けロボットで、「ンナ!ンナ!」という不思議な鳴き声、もとい独自言語で会話します。モチモチした挙動や可愛らしい仕草を見せるマスコット的な側面が強いですが、機敏な動きとカスタム性の高さから重宝されており、ゲーム的には戦闘に加わってくれるパーティーメンバーでもあります。
youtubeにて公開されているテーマソング『ボンプのうた』も可愛らしいので、ぜひご視聴下さい。

 

話を戻しまして、前項で「抗エーテル素材」を持つ住人と書きましたが、これは知能機械人のことですね。機械だからと言って侵食を受けないわけではなく、抗エーテル素材でも長時間の滞在は危険なようです。

自律式の機械の存在に加えてARシステムやホログラム等、要所で機械関連の技術に大幅な進展が確認できる一方で、都市空間は渋谷を思わせる現代的な環境となっています。ラーメン店やミルクティーショップが立ち並ぶ街並みは、馴染みやすい環境かと思います。

 

どことなく東アジア的な街並みや文化が取り入れられている世界観ですが、ストーリー演出は寧ろアメリカンカートゥーンを思わせる華やかなものやコミカルなものが多い印象です。時折挟まる漫画パートの進行や3Dアニメーションは、特にその傾向が強いですね。個性的なキャラクター性、テンポの良さも相まって、かなり楽しめるかと思います。

 

システム

ゲーム進行に関しては、依頼の受注やホロウ内のナビゲーション等々いろんな要素がありますが、ここではメインの戦闘面にだけ触れていきます。

ホロウレイダーたちはホロウ内で侵食を受けずにある程度自由に活動できますが、ホロウ内の危険はエーテル侵食だけではありません。過去に侵食された人や機械は「エーテリアス」という怪物になり、ホロウ内を闊歩しています。ホロウ探索中の要所において、プレイヤーはホロウレイダーを操作して戦闘を行う必要があります。
先ほどプレイヤーが操作する「主人公」の話を出しましたが、実際のところゲーム的に主に操作するのは、主人公らが招集したホロウレイダーということになります。

 

基本操作は移動に加えて、通常攻撃、特殊スキル、回避、交代、終結スキルから構成されます。細かなコマンド操作がないのは、スマートフォンでのプレイを想定してのことでしょう。
「交代」についてですが、本作は3キャラクター+ボンプのパーティが基本となっており、キャラクターは戦闘中に任意で交代することができます。キャラクターの属性や所属、特性に応じてボーナスが乗るので、組み合わせは何気にかなり重要です。
ボンプについては、基本オートでついてきて、敵が出現すると勝手に攻撃してくれます。攻撃方法はボンプによりますが、可愛らしく「ンナンナ」とはしゃいでいた様子から一転して、ガトリング砲で敵を蹴散らす姿は圧巻です。

 

実機の操作で特徴的なのは、回避と交代の仕様ですね。いずれも、相手の攻撃タイミングに合わせて発動することで「極限回避」「極限支援」を発生することができます。
「極限回避」はいわゆる「ジャスト回避」的なものであり、成功すると背景が暗くなる演出と共に一瞬ゲーム速度が遅くなり、強力な回避反撃に移行することができます。システム的な回避の重要度は言わずもがな、一瞬の速度低下は、全体的にハイテンポで進む本作の戦闘に緩急を与える中心的な要素と言えます。
「極限支援」は「回避支援」と「パリィ支援」に分けられますが、特定の攻撃に対して交代動作を合わせることで、裏にいるキャラクターが敵の攻撃を代理で躱したり、弾いたりしてくれます。火花が散るスタイリッシュな演出もさることながら、成功時には回避反撃よりも強力な「支援突撃」に派生することができます。ゲームの流れとしてもシームレスで自然な形で後続のキャラクターに交代できるため、同じく戦闘の速度感を際立たせる仕様となっています。

この他、いわゆる「必殺技」に該当する終結スキルや敵ダウン時の連携攻撃など、きれいな演出が絡む派手なアクションが多く、総じて上手くリズムをつかめれば、かなりハイテンポで楽しいゲームです。

一方で、戦闘中の回復手段が乏しく、基本的に敵の攻撃は回避・パリィ前提となるため、アクションゲームに慣れていないと少しつらいかもしれません。とはいえ、敵が攻撃する際に予告音と演出が入りますし、判定もモンハンのフレーム回避と比べればかなり緩いので、見た目以上に簡単にスタイリッシュな戦闘を再現できます。

 

終わりに

少し中途半端にはなりますが、終わりどころがなくなってきそうなので、この辺で切り上げようかと思います。

執筆時現在、本作のバージョンは1.3となっています。
公開当初こそキャラクター数の少なさもあり、パワーバランスに不安がありましたが、現在はキャラクターが増えたことでパーティ構築の幅が広がり、コンテンツも充実してきています。

公開から約半年、ストーリー的にはまだまだ先が長そうなので、今からでも十分に最前線に追いつけるはずです。

興味のある方は是非、実際にプレイしてみてください~

 

2024年の振り返り

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2024、1日目の記事です。

はじめに

 2024年度TGA代表のたもと申します。 今年もアドベントカレンダー企画を実施することになったわけですが、誰も初日はやりたがらないと思うので、代表である自分が無難に今年一年の振り返りでもしてお茶を濁したいと思います。

3月

代表就任

 の少し前に部室が没収されました。我ながらとんでもないサークルの代表になったもんだと思いましたが、部室を失ってのスタートならもう何でもアリだろうと思うと気が楽になりました。 (誤解のないよう言っておきますが、何か悪いことをして没収されたわけではないです。)

規約改定

 ほぼ先代の仕事ですが、ゲーム研究会の規約を改正しました。新規約はここで確認できます。

4月

新歓

 思いがけず、例年より多くの新入生が入ってくれました。部室を失ってオンラインでしか活動できないサークルで本当にいいのか?という感じですが、オンラインだからこそ気楽に参加できるという面もあるのでしょう。そもそもコロナ禍で対面の活動が制限されてからはオンラインでの活動が主流だったので、ゲー研も時代に合わせて進化しているのかもしれません(適当)。

5月

ロッカー没収

 されかけました。もともと部室とは独立して備品を入れるロッカーと会誌印刷用の紙などを保管しておくロッカーを学館から割り当てられていたのですが、申請ミスだか何だかで後者を没収されることになりました。納得できなかったので引き渡しに応じずにいたら本当に場所を追われ、中身も一時的に撤去されるところまでいきましたが、委員会とのレスバの末なんとか取り返しました。何ならもとのロッカーよりデカくなりました。

五月祭

 特に何事もなく終わりました。強いて言うなら、割り当てられた部屋が狭くて大変でした。

8月

夏コミ

 ここ数年は会誌の表紙が寒色続きで退屈だったので、黄色くしてみました。あと、集客用に大きなポスターを作って持ち込みました。効果があったかは定かではありません。

11月

駒場祭

 10年ぶりに大運動会が復活し、5年ぶりに来場者参加型企画を実施しました。割り当てられた部屋にあるはずのモニターが消し飛んでいるという事件がありましたが、何とか無事終えられました。

12月

アドベントカレンダー

 完走できるんでしょうか。

冬コミ

 会誌を鋭意作成中です。12/29(日)、東S63bで会いましょう。

終わりに

 こうして振り返ってみると激動の1年でした(主に部室とロッカー)。代表としては無事(?)任期を終えられそうでホッとしていますが、ゲー研の活動は来年以降も続きます。ここ数年で会員が増え、コロナ禍以前の活気を取り戻しつつあるので、この調子でもっと賑やかで楽しいサークルになっていくことを願ってこの雑文の締めとしたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。