OBからもらったゲームの話

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2024、16日目の記事です。

はじめに

10日ぶりの投稿となります、TGA21のヤクガラスです。
今年も残り2週間ちょっとになってまいりましたね。皆様、仕事納めの準備は進んでいますか?
私は大掃除をやろうと2週間前に思って、そのままの部屋で現在に至っています……。

 

個人の怠慢は一先ず横においておきまして、TGAでは2日前に、対面での会議にて早々に来年度の役職決めを行いました。
例年かなり難航する役職決めですが、今年は中々に順調で、1時間切りでのフィニッシュとなりました~
この頃はDisordのDMで個人に爆撃を仕掛けたり、会議中に前代表が名指しで指名したりが通例になっていたので、自主的に埋まり切ったのは感動的です。

 

さて、会議後の学際打ち上げ兼忘年会にて後輩組にはお話ししましたが、TGAはそれなりに長く続いているサークルなだけに、素敵なOBさんがたくさんいます。

どれくらい素敵かと言いますと、Steamのフレンドコードを共有しておくと、時折OBからゲームを奢ってもらえるくらいです。
ゲーム好きとしては、普段手を出さないゲームを無料で遊べるので、こんなにありがたいことは無いですね。

そんなこんなで、私も先日ゲームをおごっていただきました~
私の元に届いたゲームは『仁王 Complete Edition』。通常時だと6000円オーバーでそこそこ良いお値段のするゲームですが、丁度セール中だったこともあり、私含め会員3名に配布して頂きました。

 

ところで、このゲームを画面共有しながらプレイしていると、不思議とOBがこぞって見に来るんですよ。
さながら授業参観モードになるんですが、何でだと思います?
後輩思いの先輩方が、アドバイスをしに来てくれているんでしょうか?実際、ネタバレにならない範囲でいくらか有用なアドバイスは頂きましたので、半分くらいはあたりかと思います。
ただ、本命は阿鼻叫喚のゲームプレイの観戦でしょう。少なくとも、私ならそのつもりでこのゲームを人に渡します。

 

真意はともあれ、頂いたゲームはキッチリやってしっかり感想を添えるのが礼儀でしょう。今現在ストーリー進行中ですが、現時点まででのこのゲームに対する個人的な分析と感想を書いていきます。

ということで、本日は『仁王』の話です~

 

『仁王』ってどんなゲーム?

『仁王』は、2017年にコーエーテクモゲームスから発売されたアクションRPGです。世界観的には、戦国時代を舞台に西洋的な精霊思想や和風伝承をファンタジー要素を組み込んだ感じでしょうか?不思議な力を秘めた霊石「アムリタ」の存在を除けば、あまり難しいことは無く、感覚的に受け入れやすいシンプルな設定になっています。

キャラクターについては、ゲームの説明文にも記載がありますが、プレイヤーが操作する主人公「ウィリアム」は名前に沿った金髪碧眼のサムライです。実在の偉人が登場する戦国の世を渡り歩く西洋人の姿は、かなり不思議な感覚ですが、それだけに印象的です。他のキャラクターデザインも、総じてかなりきれいに作りこまれています。

 

以上がプレイ外の内容で、本題のゲームシステム的な面について。
本作は、ハクスラ要素を取り入れたソウルライクゲームとなっています。Steamのストアページの言葉を借りるなら、「戦国死にゲー」ですね。死亡上等のスタンスで、ひたすら攻略法を探り続けるゲーム性となっています。Steamのレビュー的には、全体的に見ると割と好評よりですが、眺めていると「理不尽」の3文字がちらほらと……。

ちなみに、当方『DARK SOULS』も『ELDEN RING』も未経験で、アクション系の死にゲーはこれが初となります。アクション系のマゾゲーという面では『LOST EGG 3:  The Final』、死に覚えゲーという面では『Lobomy Corporation』を通過しているので、精神的な耐性はあります。一方で、3Dアクションはモンハン程度しかやっていないため、PS面でかなり難があったりします。

 

さて、そんな私のプレイの経過はどうなったのか……。
ストーリーに直接触れることはありませんが、プレイの中身のお話をしていくので、ここからはネタバレ注意です。

 

 

プレイの経過

記事執筆現在、26時間ほどプレイして、東海地方にいます。ゲームの進行度がどんなもんかは分かりませんが、割とのんびりプレイしていた感じですかね?
アムリタやら装備やらの収集癖がある都合で、結構念入りに雑魚狩りをして進めております。まぁ、それ以前に慣れるまでに少し時間がかかったのもありますが。

プレイ開始時から初めの部分の経過を、記憶の限りでちょっと書いてみます。

冒頭~初ボス

第一印象は、「攻撃がすごく痛い探索ゲーム」って感じです。
回復手段がほとんどなく、防具も充実していない都合上、数度の被弾でそのまま追い込まれてしまいます。割と早期から近・遠距離の雑魚の組み合わせ配置があり、少し厄介でしたが、数が少なかったこと、敵がひるみやすかったこと、早期に手にした槍の射程が長かったことなどが手伝い、案外と苦戦はしませんでした。

ただ、建物を抜けて外の通路に入ったあたりから、敵の耐久力と攻撃力があからさまに上がり、ひるみを無視して攻撃されることも増えたので、かなり苦戦することに……。ただ、敵の攻撃が単調なので、攻撃を前方にすり抜ける形で回避してから、敵の背後に攻撃を叩きこむスタイルで、何とか雑魚を突破していきました。

最後に唐突なボス戦に突入し、初めは距離感が分からずにあえなく撃沈。
続く数回は、敵の攻撃範囲を確認しつつ隙の大きい突進を誘導してからコンボを入れて、間もなく前半戦を突破。
後半戦が見えてからは、攻撃範囲が広がり隙も減ったことで、一気に苦戦を強いられました。槍のリーチによるアドバンテージをひっくり返され、中々攻勢に移れない状況に焦りつつ、無理にコンボを入れて落命、突進後の隙に飛び込んだら振り返りの攻撃をもらって落命と、何度か試行錯誤を繰り返しました。
結局、突進を横移動だけで躱せることに気づいたことが決定打になり、何とか削り切ることができました。多少苦戦はしたものの、「まぁボス戦ならこんなもんか」と思う程度ですね。

 

そして、ここでようやくストーリーの内容が明らかになりました。「戦国死にゲー」なのに明らかに西洋風の環境に置かれていた疑問が解消されたと同時に、アイテムが諸々消えたことの若干のショックがありました。

 

チュートリアル・キャラメイク

 

いや、チュートリアルあるんかい!!

 

直前でボス戦通過してるだけに、もうゲームが始まった気でいました。
まさかこんなところでチュートリアルが入るとは……。

ちなみに後からOBに聞いた話ですが、どうもこのゲームは全体的にチュートリアルが遅れる不親切設計のようで、実際に振り返ってみると、このチュートリアルでも不明のままの要素がかなり多かった印象です。とはいえ、一度に全部紹介されても呑み込めないので、その点では助かったともいえます。

 

とはいえ、とりあえずチュートリアルを順当に進めていきます。
記憶している限り、型の紹介、遠距離武器の紹介、ツクモ武器の紹介、気力切れシステムの紹介、「残心」システムの紹介、とかでしたかね?
個人的には「残心」は重要そう、遠距離武器は便利だけどシンプルだから意識しないでも大丈夫、型は切り替えてる暇なさそうだからあんまり気にしない、といった感じでした。
ちなみに、私はプロコンをPCに繋いでプレイしているんですが、ボタン設定を色々弄った都合で、チュートリアルで表記されるボタンと実際のボタンがずれていたりします。この辺も、当時型切り替えを放棄した要因の一つですね。

 

武器は良く分かりませんでしたが、とりあえず使い勝手が良くて万能そうだった槍と、攻撃力が高くて扱いやすそうな大太刀を選択しました。今振り返ると、槍は大当たり、大太刀は微妙でしたね。
守護霊は提馬鷲を選択。回避の気力消費軽減と弱攻撃の威力増加に惹かれました。私のアクションゲームの基本スタイルがソロ特化の回避&カウンターメインなので、小回りが利きそうなのを選んだ感じですね。ちなみに、モンハンだと回避性能&刃鱗磨きの回避特化装備とか、太刀でカウンター特化の立ち回りを採用しているタイプです。

 

まぁ、キャラメイクとはいっても、ビルドの中心はこの先のレベル上げの方なので、あまり関係はなかったですね。

問題はここからです……。

 

九州編 「鬼の棲む島」序盤

 

雑魚が強い。この一言に尽きます。

 

いや、初のボス戦でそこそこ苦戦しましたけど、それは良いんですよ。
道中の雑魚も強かったですけど、それなりにスペースがあったし、動きが単調だったし、ちょっとずつ処理すればよかったんです。何なら無視して通過すればいいし、その先にはセーブポイントがあったんですよ。
攻撃も、言うても耐えられるレベルだったんです。

 

それが、本編に入ってみると急に難易度が上がりました。
なんせ、初期位置から次のセーブポイントに到達するまでに数時間かかりましたから。

きつかった理由ですが、ざっと並べてみました。

  • とにかく敵の密度が濃い。
  • 地形が狭く不安定。
  • 敵の動きが複雑になった。
  • 雑魚が復活する。

一つずつ処理していきますか。
まず敵の密度ですが、あからさまに上がっています。
3Dアクションが専門外とはいえ、多対一の危険性は把握していますし、立ち回りはある程度わきまえています。たくさん敵がいるところでは一体ずつおびき寄せて、少しずつ削るのが鉄則ですし、特に雑魚の攻撃が痛いこのゲームでは、被弾の増える多人数戦は愚策です。

 

なのに、敵がペア作って待機してるんですよ。何度か試してみた感じ、片方が反応したら無条件でもう片方がついてくる感じになってるところがたくさんあるんです。それがたくさん重なって、4体同時に追いかけてくるポイントもありました。
おまけに、2つ目の地形の悪さも相まって、広く空間を使って敵をばらけさせることもできません。

 

とはいえ、多人数戦が避けられない場面は他のゲームでもありました。
そんな時は方針を変えて、敵がまとまるように誘導して、範囲の広い攻撃で薙ぎ払うんです。
幸い、この時点の敵はアーマー付きの行動が少なく、攻撃速度なら勝てます。
ということで、槍を構えて敵の誘導し、攻撃範囲ギリギリで横薙ぎを繰り出したんですが……

 

端の敵にガードされて撃沈しました。

 

ということで、最終方針は「何とか敵を一まとめにした状態で、ガードされないように少し遠めから攻撃を振りつつ、ガードされたらこちらも即ガードで一端態勢を立て直しつつ、地道に削る」という形になりました。
どうしても戦闘時間が長くなりますが、結局これが一番安定しました。
ちなみに、敵にされると辛いだけに、ガードはプレイヤー視点でも有効です。というか、被弾後の硬直をキャンセルできるのがガードだけなので、使わざるを得ません。これに気づくまでに相当数死にました。

 

さて、集団戦は難しいとして、じゃあ一対一なら楽かと言われると、別にそんなこともありません。
3つ目の「敵の攻撃の複雑化」ですが、単純に敵の攻撃動作が見づらかったり、回避してきたりするんですよね。慣れないうちは事故レベルの被弾がどうしても発生してしまうんですが、数度の被弾で致命傷なだけに、その事故がかなりきついんです。

 

なので、少しずつ敵を削って先に進みたいところでしたが、それすら許してくれなかったのが4つ目の「雑魚の復活」ですね。
これ、知り合いに聞いたら「ソウルライクはそういうもん」と言われてとりあえず納得したんですが、初見だと中々面食らう仕様だと思います。少なくとも、私は驚愕しました。

 

という感じで、初手からかなりの足止めを食らいましたが、何度か突撃と撤退を繰り返して動きを最適化しつつ、回復アイテムの「仙薬」のドロップを狙って体制を整えました。

ついでに、この辺でスキルの存在に気づきました。
チュートリアルを見逃したのかと思いましたが、OB曰く「紹介されるけど、もっと先だね」と言われました。
武技の方は良く分からなかったので、一先ず中・下段の「流水」を取得。

前半の雑魚を軽症で突破できたタイミングで、満を持して奥へ突入。入手手段が限られている(と当初思っていた)仙薬も使いつつ、周辺の雑魚をあらかた処理して、明らかにヤバい敵がいそうな屋敷に乗り込みました。
初の妖鬼戦ですね。

 

初期位置に戻されるのが嫌だったので、とにかく安全確認を徹底しつつ、初めは敵の行動を確認。屋敷から外におびき出せることが確認できたので、とにかく広く空間を使ってヒット&アウェイで突破しました。
時間はかかりましたが、初見でクリアできたので儲けものです。

 

中盤

ということで、ようやく先へ進み、念願のセーブポイントに到達しました。

そこから気楽に進み始めたところで、妖鬼2体目出現。

 

お前ボスちゃうんかい

 

この時ばかりは、素で声が出ましたね。まさか、ボス感溢れる形で出現して、激闘の末討伐した敵が、数分後に雑魚として登場するとは思ってなかったので。

その後も、斧持ちの妖鬼に一刀両断されたり、何度か屋根が抜けるドッキリを食らって誰にも向かない罵倒を一人で発したり、何か炎がすり抜けられそうだと思ったらめちゃくちゃな速度で体力が削れて死にかけたりと、色々とありましたが、割と時間はかからずにボス戦手前まで行けました。
プレイに慣れてきたのもありますが、要所でチェックポイント代わりのショートカットが開通したのが大きいですね。何となく、このゲームの進め方が分かりはじめたポイントです。

 

とはいえ、依然としてかなり難しいポイントはありました。一番きつかったのは、なんだかんだでゾンビ的な雑魚妖怪ですね。今調べたんですが、「敷次郎」という妖怪らしいです。

体力が低く、攻撃するとすぐに怯んでくれるので、多分かなり弱い部類の敵なんですが、起立状態と四つん這い状態があります。
この四つん這いがかなりの曲者で、そもそも動きが凄く見づらい上に、こちらの攻撃の半分ぐらいが当たりません。というか、この先でも似たような事態が頻発するんですが、通常攻撃の中で低姿勢の敵に安定して命中させられる攻撃がかなり少ないです。武器ごとに型や攻撃を選べば最低限の攻撃はできますが、コンボの2段目しか当たらなかったり、逆に2段目以降が当たらなかったりで、どうしても隙を晒すことになるので、現在進行形で苦しんでいます。

 

さて、何はともあれ中盤は突破できました。

社傍のショートカットを開通して、ボス戦へと向かいます。

 

終盤:怨霊鬼戦

とりあえず、試しに何度か挑戦してみましたが……

 

部屋が狭すぎる。

 

メチャクチャ狭い空間で、どでかい敵が鉄球付きの鎖を振り回してくるんですよ。
どう避けろと言うんですか……。

一先ず、休憩がてら戦略と装備を見直しました。

OBからのアドバイスを受けて、防具の重量を60%程度まで軽量化。
防御力自体はあまり変わらず、機動力がそこそこ上がりました。

ついでにこの辺で、死亡時に仙薬が一定量まで自動補充されることを教えてもらいました。

ここまでずっと仙薬を温存していたので、かなりもったいないことをしていましたね。

 

さて、色々と体制は整えましたが、とはいえ中々つらい敵です。
被弾のダメージは5割前後で、弱めの攻撃なら2耐え、強めの攻撃を背中に受けると即死です。
攻撃パターンは、前方への鉄球振り下ろしが右腕、左腕、両腕の3通り、鉄球の振り回しが2通り、あとは気力切れからの復帰攻撃ですね。
一応、近づかなければ狭い空間でも十分にかわし切れることが判明しましたが、それでも接近しないとこちらも攻撃できません。遠距離武器での削りは大したダメージになりませんし、弾数には限りがあります。

 

初めに考えたのは、ひたすら後ろに回り込んで攻撃し続ける戦法。
密着からなら振り下ろしは搔い潜れるので、そこそこ有効でしたが、問題は振り回し。予備動作を見てからバックステップを刻んでも範囲外に逃げ切れず、無敵時間を利用した判定のすり抜けも安定しなかったので、断念しました。

 

結果、一番安定したのは正面である程度の距離感を保ちつつ、チマチマ刻む戦法でした。
離れすぎないように正面に立てば、鉄球の振り下ろしを誘えます。
左右の振り下ろしはぶん回しに派生することがあるので弱攻撃1回、両腕は横にそれてから弱攻撃を2回刻んで、後は離れて次の攻撃を待つ形で、じわじわと削っていきました。
途中で、振り下ろしを横移動だけで躱せること、回避よりもダッシュの方が前後移動がしやすいことに気づいてからは、前半戦のノーダメ突破が安定するようになりました。

 

問題は後半戦ですね。

前半戦と比較して素直な攻撃が増えたので、攻撃チャンス自体は増えました。
近接攻撃はほとんど距離感を間違えなければ当たらず、ジャンプ攻撃は判定が甘めな分見てから回避が間に合ったので、どれも後隙で小技を刻んで即離脱する立ち回りでいなせました。

 

安定しなかったのが鉄球投げで、ぎりぎりまでホーミングしてくる上にガード不可だったので、かなり苦戦しました。おまけにダメージも大きく、鉄球2発で落命です。
少し距離を離すと鉄球投げに移行し、鉄球を回避するために外に逃げると次も鉄球投げをして、という感じで、連続して投げてくるのも難しくなった理由の一つですね。

とはいえ、典型的な「ミスらなければ勝てる」タイプではあったので、ひたすら乱数待ちしました。
結果、最終的に敵の体力がミリの状態で被弾無視してごり押したところ、何とか届いてくれました。初挑戦から90分ほどでしょうかね?
なお、OB曰く「九十九武器で押し込むという手段もあったよ」とのことでした。思いっきり失念してましたね。

 

ということで、阿鼻叫喚の初ミッションでしたが、何とか突破に成功したわけでございます。

 

感想

現在もストーリープレイ中ですが、体感としては順当な「高難易度ゲーム」っていう感じです。

ボス戦はそこそこ難しいですが、攻撃パターンを一つずつ確認して最適解を探せば、何だかんだで勝てるように作られてます。
ボス戦のステージがそれぞれ個別で用意されていて、臨場感と重圧感が中々に心地いいゲームと言えるかと思います。
Steamの好評部分はこの辺ですかね?

 

では、不評部分はどこかと言えば、雑魚戦の方ですかね。
先にあげた「理不尽」と「高難易度」という2つの言葉の差を考えた時に、何となくこのゲームではボス戦は「高難易度」、雑魚戦は「理不尽」な面が多いように見受けられます。

 

少しややこしい話ですが、ゲームでいうところの「理不尽」は、個人的には「プレイヤーの意志ではどうにもならないもの、又は必要以上の努力を要するもの」になるかと思います。

分かりやすいところだと、格ゲーのCPUが見せる「超反応」みたいなものですかね?コンボが難しいとか、技コマンドが難しいとか、そういった面はプレイヤーの順当な努力と能力で克服できる要素なので「高難易度」ですが、CPUが「理論上可能な対応」によってプレイヤーを完封するのは、プレイヤー視点ではどうにもできません。
強いて言えば、こちらから突っ込まずにひたすら差しかえしを狙っていればいずれ勝てるかもしれませんが、差しかえせる技をCPUが振らなかったり、反応できるレベルじゃなかったりすると詰みです。
クリアの可能・不可能はともかくとして、その制御がプレイヤーの手中にない時点で、基本的にゲームは「理不尽」なものとなります。

 

このゲームの場合は、ボス戦は研究すればそこそこ戦えますし、何より相手は「ボス」なんです。相応の環境と演出が用意されていて、ストーリーが用意されていて、その攻略がその場限りとはいえ一つの目標になるので、「突破するための努力に見合う敵」になるんです。

 

対しての雑魚戦ですが、配置的に同時遭遇が免れない敵が多く攻撃力はボスと遜色ありません。距離を離すと遠距離攻撃に切り替える敵も多く、何故か敵の攻撃は敵をすり抜けるため、酷い場合では大型の敵の背後からありったけ飛び道具が飛んできてハチの巣にされます。
一度守勢に回ると、被弾直後はガード以外の行動が受け付けられず、ガードをしても敵がひるむわけではないので攻撃を連打され、下手にガードを解くとそのままリンチにあって落命です。
敵はこちらの攻撃にひるまなかったり、高精度な回避動作で延々と躱し続けたり、一度攻撃を受けると確定でガードを行ってコンボを防いだりします。最後のガード持ちの敵はかなり強力で、碌にダメージが通らないので、下手なボス以上に時間がかかります。人間の武器や攻撃動作はプレイヤー側と同じなので、射程には差がなく、回避動作についてはプレイヤーより高性能になっている敵もいます。
こちらは3被弾もすれば死亡、敵はこちらの攻撃次第ですが、弱い敵なら剣で5~10回殴れば討伐、硬い敵は20回では足りません。
これだけの条件で戦闘を行うわけですが、勝利した上でなお所詮は雑魚戦であり、その先もストーリーは続きますし、体力を回復するためにセーブポイントに戻ればまた復活して再戦です。

プレイヤーの視点ではどうにもできない不利条件を押し付けられ、たかが雑魚を突破するために必要以上に労力を費やす必要があるので、「理不尽」という評価はあながち間違いでもないかと思います。

 

とはいえ、全く不可能なレベルではありませんし、正直なところ装備を充実させて、どこかでレベリングを重ねれば、案外と楽になりそうな予感はしています。
雑魚戦が本当にどうにもならなくなったらそうするとして、現状はボス戦の楽しさが勝りますし、ショートカットをそこそこたくさん配置してくれていたり、ルートが分かれば敵を素通りできたりで、気にするほどではないかと思っています。

元より、メインの難易度が際立つほど周辺部分のストレス性が増してくるのは、高難易度ゲーの性ですからね。

 

個人的には、敵同士のフレンドリーファイアがあれば一気に立ち回りの幅が増えるので、そこがないのが少し残念ですね。
それに限らず、行動の幅という面では、全体的にゲームの仕様がシステムに殺されている気がします。
折角スキルシステムで技が増えたり、コンボでかっこいい技が出たりするのに、ヒット&アウェイが最適解になるシステム上、ほぼ使うことがありません。
現状、プレイしていて有用だと思ったのは刀の「燕返し」くらいですかね?
まぁ、これも気力消費が痛いんであんまり乱用はできませんが……。

 

ということで、現状での評価は「人を選ぶが、楽しみ方のツボが合えば楽しい良ゲー」くらいの感じです。
凝り性のゲーマー、分析と最適化に全神経を注げるゲーマーなら、それなりに楽しめる部類でしょう。

現状気がかりなのは、ボス戦の難易度が後半にかけて下がってきている気がする点ですね。ゲームへの慣れもありますが、それにしたってここ2、3体のボスはさっくり終わってしまっている感じがします。まぁ、苦しみたいわけではないんで構いませんが……。
逆に、雑魚戦は難易度が上がってきてます。というか、即死級の奇襲仕掛けるのは勘弁してください……。

 

おわりに

長々と書きましたが、なんやかんやで楽しく遊ばせてもらってます。

送っていただいたOBさんには感謝ですね。

 

ところで、先日の会議で気づいたことですが、私も若干古株側になってきてるんですよね。
割とのんびりゲームしていただけなので不思議な感覚です。

ということで、その内有望な後輩さんたちにSteamで爆撃を仕掛けようかと画策していたり……。
今年のウィンターセールが楽しみですね。

 

では、本日はこの辺で~