Category Archives: Advent Calender

12/1から12/25まで、毎日会員が記事を書く企画です

スプラトゥーンのプレイ時に自分の主体自己が成立していることを確信してしまった人のお話

はじめに

 はじめまして、TGA23のばんちっちばんです。12日の記事を担当なさったせなおまるさんと同じく会員として文章を出すのは初めてで、また書く内容も、基本はスプラトゥーンシリーズのゲームに言及してお話しますが、ゲームの攻略だとか紹介だとかいうよりは少々抽象的なものを書こうと思っているので雰囲気も何かと似ているかもしれません。せなおまるさんのように読者がいかなるゲームの経験を持とうともどこかしらに何かが引っかかるような記事にできるかどうか不安ですが、僕なりに頑張って書くつもりなのでどうぞお楽しみください。

 まずはじめに僕とスプラトゥーンの個人的な関わりの話から話を始めます。僕は小5の時に初代『スプラトゥーン』を発売日に学校を休んでまでして買いに行って遊んでから、『スプラトゥーン2』そして『スプラトゥーン3』とそのソフトを変えながらも現在までこのスプラトゥーンというゲームを楽しませていただいております。基本的にガチマッチ(3だとバンカラマッチですね)で遊ぶことが多く、気になる(?)ウデマエの方は初代はS+の後半あたりで一回だけS+99経験、2はルールにもよりますが平均してXパワー2250くらい、3はまだシーズン二つだけをほんの少ししか遊べていないのですがXパワー2250くらいかという感じです。まだまだ上を目指せる気がするのでこれからも引き続き分析と修練を積みたいと思うわけですが、いったい何が僕にこのゲームをプレイしたいと思わせるのでしょうか。皆さんもゲームは違えどふとこのような疑問を抱く瞬間があろうかと思います。では次にこの謎の原動力に感覚的に迫ってみます(ここからしばらく主観多め…)。

 個人的には、先ほどの向上心はスプラトゥーンの試合形式、すなわち<マルチプレイヤー>、<対戦>、<アクション>の3つの要素をあわせもつ試合形式がもたらすそもそもの楽しさ、というとてつもなく大きな原動力が背後にあってこそのものだとなんとなく感じております。<ゲームデザイン>や<ゲーム内イベント>など他の大事な要素がスプラトゥーンの特異性を際立たせている事は十分承知しておりますが、話をある程度一般化するためにとりあえずこの漠然とした感覚を出発点として僕はスプラトゥーン、ひいてはそういったゲームをプレイする原初の楽しみとは一体何であるのかを考えます。

 僕、またおそらく他の一定数の方々の場合、心地よさを感じる核となるのはガチマッチで遊んでいる時、もしくはそれを想起する時に訪れます。しかしそれは決して試合が勝利に終わったか否かに依存するわけではなく、総じて(半ば強引に聞こえるでしょうが)、試合中の感覚・知覚をもとに個人及びチームとして勝つための「自然な」選択をしている、ということにある程度帰着すると考えています。例えば個人のレベルでは、適切なタイミングでスペシャルウェポンを発動したり、センプク後に、”今だ”、と直観的確信をもってキルを取りにいこうと動き出したりする瞬間などはゾクゾクした気持ちが込みあがってきますよね。さらに集団のレベルでは、やられそうになっているときにタイミングよく味方が加勢してくれるとか、互いに「自然と」発された自分と味方の戦術がうまくかみあって相乗効果を生む時とか、チームが1つの有機体のように働き、個々人が渾然一体となる試合はスプラトゥーンの理想的な境地と言えましょう。なので仮に僅差で負けてしまったとしても、やれることはやった感のある後味の良い試合経験として刻まれることになります。また逆に、自分の圧倒的な活躍で収めた勝利には達成感がありながらも同時にいくらかの寂しさがあるのは、個人のレベルでの「自然さ」を尽くしながらもチームのレベルでの「自然さ」が存在しないからと説明できます。

 <マルチプレイヤー>の要素が欠ければチームのレベルでの「自然さ」を想定しづらいですし、<アクション>の要素がない<ターン制>のゲームで、ノエシス(後で説明されます)の働きを感じることはなかなか難しいのは十分承知しております。しかし、みなさんがプレイするゲームにおいても「自然さ」の中で快を得ていると表現できる瞬間はありませんか?僕は個人およびチームのレベルでの「自然さ」をぼんやりと心地よいなと思っていたところ、この度『あいだ』(木村敏著、筑摩書房)を読んでその感覚が「個別的な意識の主体性を止揚した集合的・間主体的で自律的なノエシス・ノエマ相関」(p.54)の中で成立しているということが明晰に把握された挙句、その時=スプラトゥーンをプレイしている時に僕に「主体性」と「自己」が成立していることが論証されてしまいました。ここからはその論理の過程を簡単に紹介させていただきます。それでは、「あいだ」の世界へ。

 

『あいだ』(木村敏著)との邂逅_________

 本書の理論は、生きるものは全て「生命一般の根拠」なるものとのつながりを維持しているのだ(p.12)という措定を出発点とし、特に人間がそれと関わる時に成立している状況を解説しています。言い換えると人間が生きていると言える状態を描き出してくれているわけですが、僕はスプラトゥーンをプレイしている時にこの理論で想定されている状況が概ね当てはまっているなという認識に至り、とりもなおさず僕は生きているんだと確信に近いものを得たのでした。先ほどの引用したものがその状況を端的に表していた箇所でして、そこでは外部性と内部性を属性として持つ「あいだ」(一見すると矛盾しているように見えるため著者は「虚の空間」とも表している)が発生していると言います。そして実はその「あいだ」こそが主体自己を成立させる要因なのです。とまあいろいろ用語をこねくり回しても仕方ないので、この本の中で先に見たような主体自己が成立している場面として例示されている、人間が生きているということに根差した活動であるとする(この特徴が)「音楽演奏の行為」を概略的に見てみましょう。先ほどの説明で主体自己の発生過程を理解した方には退屈でしょうが、スプラトゥーンの場合に当てはめる前に「ノエマ・ノエシス相関」や「間主体的なメタノエシス的原理」が実際どのように現れるのか雰囲気をつかんでみてください。

 著者は音楽の演奏に際して3つの契機が必要だと述べます(pp.29-35)。1つ目に、瞬間瞬間の現在で音を生成する行為。2つ目に、自分の生成した音を聞いて表象する意識的な側面。3つ目に、これから生成する音を休止も含めて先取りして現在の音楽に未来の方向性を与えること。音を作り出し、その音を聞きながら音の間隙も考慮に入れて次にどんな音を出そうか決定する一連の音楽行為の3側面ですね。そのうえで、第1の契機こそが生物としての人間の活動である音楽という行為の背後にある、「もっとも原始的で根源的な形での生命の迸り」(p.31)を直接に実現していると続けます。例として挙げられていた酩酊状態での音楽行為は確かに第2、3の契機は弱まっている一方、第1の契機は強く表れているなと僕も納得しました。

 いま確認した第1の契機のような、主体の一瞬一瞬の行為的側面のことを「ノエシス」と呼び、第2の契機に色濃く表れるような、ノエシスの運動を束にして全体的なまとまりとして(空間的に)認識する意識の働きのことを「ノエマ」と表します。僕は自分で読む際に、ノエシスは一階時間微分(d/dt)的なやつであって、瞬間、運動、と思いながら、またノエマは知覚の束、意識、表象とか思いながら読み進めておりました。

 さらにこれらノエシス的作用とノエマ的作用の2つは独立に存在せず、一元的であると言います。切っても切れない関係ということでしょう。というのも、瞬間瞬間に聞こえてくるままの音を経験したことがありますか?もしくは想像できますか?われわれは既に生成された音楽か、未来に予期された音楽といったノエマ的表象しか意識できないのです。しかし、一瞬一瞬の音を知覚できなくてもそれらの音が存在しない限り音楽が成立しないようにノエマ的表象はノエシス的な作用を前提としており、このような表裏一体のノエシス・ノエマの相関関係をドイツのヴァイツゼッカーの言葉を引いて「ゲシュタルトクライス」と説明しています。そしてゲシュタルトクライスにおいて、世界との出会いの原理としての「主体」(ヴァイツゼッカーは「主体」の一側面を世界との出会いの原理ととらえています(p.22)。世界と関わっているところに主体が成立、生成するということです。なので世界との関わりをやめると主体は消滅することになります。)が二重に成立していて、一方では自己の「内部」でノエシス的に生命の根拠一般と出会う主体であり、またもう一方ではノエマ的に自己の「外部」で音楽世界と出会う主体であると書きます(p.34)。

 ところで二段落前のところでは、無言で第3の契機を飛ばしたのですが、ノエシス・ノエマの導入が済んだ今改めて説明いたします。振り返りますと、第3の契機とは、聞こえてくる音楽や音と音の間隙から次の音を創造するという未来を産出する行為のことでした。しかし、音やその間隙を考えてそれに続く音を作り出すといっても何を基準に考えるのでしょうか、疑問が湧く人もいるでしょう。実はこの決定の根源となっていたのが「生命一般の根拠」なのだと著者は述べます(p.106)。われわれは生きものである人間として、既に生み出された音楽のあとにどのような音楽が続くのが心地よく、また「自然で」あるかを感じ取ってそれに従って音を出すと。ここで勘違いしてはいけないのは、生命一般の根拠=自分の行動、という等式が成り立っているわけではありません。生命一般の根拠はあくまで根拠でありそれ以上でもそれ以下でもありません。世界と出会う主体の行を推進する力ではありますが、それは主体の唯一無二の「個別的身体」を通過して初めて個別性を獲得すると著者は書きます(pp.183-186)。生命一般の根拠はそれぞれ固有で絶対的な各自の「身体」に「自然な」関係を持たせ、一つの表現様態として身体の上でようやく顕現する。音楽の例で言えば、これまでの音の流れのイメージが次に作り出す「自然な」続きの音というのが絶対一意に定まるものではなく、各自にとって「自然な」音の運びが様々に生まれてくるのと一緒でしょう。典型的なコード進行にもパターンがあるのもその一例だと思います。反対に、身体を通じて主体的に関わりを継続しない限りこの根拠は対象化できない、未知性を本質としているものであるとも言えます。加えてこの時、生命一般の根拠は自然さノエシスの運動に方向性を与える「ノエシスのノエシス」として「メタノエシス」の立場にあると言います(pp.63-65)(僕は二階時間微分(d^2/dt^2)的なイメージを持ちながら読み進めていました)。このように、生命あるものとして与えられた今ここにある自分の身体を通じて未知の生命一般の根拠との実践的・行為的な関係を維持することで自己の単独性、つまり個性を獲得しているのです。

 

 さて僕の稚拙な文章で伝わっていますでしょうか。もうあと一歩です。ここまで見た論理は個人のレベルにおいても成り立つ関係性です。最後に集団、チームのレベルで現れる「間主体的なメタノエシス的原理」について説明します。これもまた本書の中(pp.36-45)ですぐ上の例の延長として挙げられる「合奏の構造」をなぞりながら具体的に確認してみるのがよいでしょう。

 まず著者は合奏を大まかに3つの場合に分けます。第1段階として、各演奏者が各自のパートを楽譜通りに正確に演奏する時。第2段階として、優れたリーダーや指揮者のもとで合奏が行われる場合。第3段階として、リーダーや指揮者が存在しないにもかかわらず、各演奏者が一定の技術や芸術性に富んでいるため各自が自分勝手な演奏を行っても自然に合奏が成立するような理想的な場合。第1段階では音楽が自分のノエマ的演奏の「内部」のみで鳴っていて心理的には内部的な意識から抜け出すことはなく、逆に第2段階ではリーダー・指揮者=「外部」から音が鳴っているように聞こえると述べます。第3段階において音の鳴る場所がとても特殊で、このケースでの音のありかが本書の題名にもなっている、「あいだ」と説明されるものなのです。

 この境地で鳴っている音楽は自分のパートの音楽のみならず、他のパートの演奏をすべて含めた全体の合奏でさえもノエシス的な「自然さ」でもって自己に帰属しているように体験される。しかしそれと同時にそしてこれまた自然に、音楽の生まれる場所が自分の外部である他の演奏者に移って自分もそこに溶け込むような感じがするということも想定できると。すなわちこの場面で音楽のありかは、自分の外部でありかつ内部であるような物理的にあり得ない「虚の空間」にあるとしか説明できません。そしてこの空間を演奏者どうしの「あいだ」と本書の著者は呼んでいます。「あいだ」においては個々の演奏者のノエシス的作用と、全体の演奏のノエシス的作用との方向性が溶け合っているように思えますよね。個々のノエシスが、音楽の生まれる場所にして虚の空間である「あいだ」の虚構的なノエシス面と渾然一体になって未来の自然な演奏を産出していく構造を「間主体的なメタノエシス的原理」と呼ぶのです。

 上で、個人のレベルにおいてノエシスとノエマに「ゲシュタルトクライス」の関係があると示しましたが、個人のノエシス面が集団のノエシス面に止揚し「間主体的なメタノエシス的原理」として「あいだ」のノエシス面となったならば、それと個人のノエマ面との間に「ゲシュタルトクライス」が成り立っていると言い表すことが可能です。合奏の理想的境地では、「生命一般の根拠」を各々が共有し合っているために絶対的な他であるはずの他人の身体を通じて「自然と」出てきた音でさえも、あたかも自分の内部からのものであると思うくらい同一化してしまいます。個々人全員にとって自然なものとして経験されることで、あり得るはずのない間主体的なノエシス面が形成されるのです。ノエシス面とは主体の一瞬一瞬の行為的側面でした。虚のノエシス面における主体という原理は、各演奏者によって演奏者全員が一つになった有機体の主体性として仮想されることになります。これにて形成された主体の「外部」にある虚のノエシス面は、個のノエシス面に先行して各自のノエマ的意識に表象を送り出し、個々の主体内部のノエシスによる未知=未来の先取り行為の方向性を決定づける「間主体的なメタノエシス的原理」の姿をとると著者は書きます(pp.53-56)。また、個人のレベルでの「メタノエシス」作用でも見たように、全体としての一体感を感じながら共通の生命一般の根拠と関わるときも、身体を持つ限りにおいてその成員の主体は、個性を、そして他人の身体の絶対的他である自己の身体の唯一性から、自己をも手に入れている論じます(p.144、p.156)。

 ちなみに「あいだ」が外部性と内部性を持つという不思議さについて「それ(「あいだ」:引用者注)が本来ノエシス的な現象であるのにノエマ的にしか意識されないという、その二重構造から来ている」(p.42)と解説していますが、これに説明を加えるのはやや話が脱線するので省略します。

 

スプラトゥーンへの回帰_________

 『あいだ』の論理を大雑把に紹介したところで再度スプラトゥーンのガチマッチ等の試合について振り返ってみましょう。試合に一貫して働く共通の生命一般の根拠をあえて言語化するならばそれは、敗北(=その試合における「死」)を回避する衝動だと現時点では考えます。つまり勝利を目指し、勝利に関わろうとする根源的で「自然」な「ヴァーチャルな身体」の動きとも表現できましょう。ですがいつどのように敗北が訪れるかはわからないですし、裏を返せば、この先確実に勝利を獲得できるという保証はほとんどありません。その意味で勝利は未来的、不可知的、未知的であると言えるでしょう。そのため僕らプレイヤーはチームとして、勝利のための理想的な「自然さ」に自身のヴァーチャルな身体を通じて関係し続けるのです。

 ところで、プレイヤーのデスが「死」に値するのではないかとお思いになる方もいるでしょう。がしかし僕はそれは違うと考えており、スプラトゥーンの場合はその説明がとても容易にできます。ギアパワーの<カムバック>や<復活ペナルティアップ>を思い出してください。あれらのギアパワーはプレイヤーのデスを前提としており、勝つための自然な流れとしてのデスが既に予測されていることが分かります。この点でプレイヤーのデスは決して完全に不可知的ではないので、対象として不可知であるという特徴を持つ生命一般の根拠とはなり得ないと結論付けることができます。また、ここにおける敗北は現実の死とかなり性格が異なっているため現実では起きえない現象が起こりえます。それが、最初のほうで確認した、負けてしまったのにもかかわらず爽快感や心地よさの余韻があとに残る試合が存在することです。本来、死が訪れた瞬間には余韻に浸るなどといった生ぬるいことはできるはずはありません。しかし、ゲームの世界では「死」後に実際このような感覚を抱く場合が確実にあると思いますので僕は敗北を回避しようとするこの根拠を、111ページで想定されている「社会的生存の根拠」にならって「仮想的生存一般の根拠」と勝手に名付けております。

 余談はさておいて、プレイヤーとしての自然な身体の運動がそのままチームとしての勝利への自然な事の運びと重なり合う時に「間主体的なノエシス・ノエマ相関」が働いていると僕は考えます。僕たちは決して完全に把握しきることのない強い根拠との関わりを目指して、ヴァーチャルな身体がインクを塗り、ステージ中を移動し、センプクし、キルをとるよう現実の身体がコントローラーを操作する。これらの瞬間瞬間の行為的側面はノエシス的作用にあたり、一方で塗り状況や周囲の味方及び敵の位置、聞こえてくる音、また自分が触るコントローラーの振動などの視覚・聴覚・触覚を統合し一つの表象を与える意識がノエマ的側面と対応するでしょう。

 さてここでもノエシス・ノエマは互いに「ゲシュタルトクライス」の関係にあると直観することができます。一瞬一瞬のプレイヤーの行動が周囲の塗り状況や、敵味方の状況に変化を与えるのは容易に理解できると思います。さらにその状況の変化に応じてプレイヤーはその行動を決定しますよね。塗るべきか、センプクするべきかいろいろな選択肢の中で勝利というゴールに向かうのに自分にとって最も自然な選択を行わせるのです。

 そのうえ個人の中でのゲシュタルトクライス関係は、成員が共有する超個人的な生命一般の根拠を通じて集合的なものに止揚するのでした。そして個人にとって「自然だ」と思われた選択が、あらゆる人にとって自然な音の運びというのが多数考えられるように、他の味方にも自然な選択として浮かび上がり、その行動後に更新された塗り状況や、敵味方の生存状況などのノエマ的表象が個々人のノエシス面に回帰してヴァーチャルな身体がまた状態を更新し…という円環が成立するのです。結果チームは「勝利」という4人のメンバーによって共有された根拠のもとで自律性を獲得し、一つの有機体のように運動するに至ります。このようにしてガチマッチをプレイしているときに「間主体的なメタノエシス的原理」=「あいだ」が醸成されるのです。

 とは言いつつも「あいだ」を発生させるためには基本操作や、イカロールとかチャージキープとかちょっとした技術から応用テクニック、射程やインク消費量がどのくらいかとかの知識などの基礎事項を事前に身につけておかなければなりません。これは楽譜通りに演奏をするための基本の習得と重なるところがあるでしょう。熟練しろと今ここで言うのはとても簡単ですが、行うは難しで、時間と労力がたくさんかかります。しかしながら、それらをある程度「自然に」実行できるような水準に達することで開かれるのがまさにあの「あいだ」の地平。そこで僕たちは絶えず敗北の危機に晒されながら、チームの成員と共通の「仮想的生命一般の根拠」と自己の内部で関わり続けんとするが故にヴァーチャルな身体を通じて自分固有のやり方で勝利のための「死を賭した跳躍」(p.145)を行う。それと同時に自分のヴァーチャルな身体の絶対的外部にあるはずの仲間たちも同様にそれぞれ固有のやり方で未来を切り開いてゆくが、それは絶対的他性を帯びながらあたかも自分から出たような自然さを感じさせる。そしてついに、この状況の持続において「私は生きている」という命題が真となるのです。僕は、スプラトゥーンをプレイする楽しさの正体は、チームとして未知=仮想的生存の根拠と関わり続けようとする生き物としての原始的な衝動だと思っております。最後にもう一度この本の中で一番印象的な箇所を引用して本文を終えたいと思います。

―「個別的な意識の主体性を止揚した集合的・間主体的で自律的なノエシス・ノエマ相関」(p.54)

 

終わりに_________

 ここまでお読みいただきありがとうございます。いかがでしたか?雑に書くつもりで、ちゃんと雑に書いたのですが想像の何倍も長くなってしまいました(しかも文章が未熟で本当に申し訳ないです。本当はもっと色々考えられることがあるのでいずれどこかの会誌でもう一回ちゃんと書きたいですね)。これを読んだ皆様の内側でスプラトゥーンひいてはゲーム全般との関わり方に何かポジティブな変化が起きたならば、筆者として嬉しさこの上ないです。僕は『あいだ』を読んでゲームとの関わり方が一新されました。スプラトゥーンをプレイする時に主体自己の成立の契機が存在すると論理的に確信してしまった僕は、これからはゲームは何も生まないみたいな言説は全て跳ね除けて『スプラトゥーン3』の世界をこれまで以上に楽しませていただきますことを、ここに誓います。

 

ほな カイサン!!!

医療用ゲームの話

あいさつ

先日学部の成績開示で無事一通り合格をいただき、何とか年を越せそうで安心しているヤタガラスです。

学部の授業日程の都合で、不合格の場合は12/28とかに追試受けることになるんですよね。
年末に帰省を予定する一人暮らしの学生たちには少し意地悪な日程です。
まぁ、単位落としても追試で拾ってもらえるだけ優しい方ですが...。

 

さてさて、本会初となるアドベントカレンダー企画も残すところあと4本。いよいよ大詰めですね。
そんなわけで、この一か月の成果をまじまじと眺めていたのですが...

考えてみると、私好き勝手にゲームの宣伝してばっかりだな~と思ったわけです。

まぁ、そもそもこの企画自体好き勝手にゲームの話をする趣旨で開催されていますが、企画の終わりが見えてきたところで、東大生らしく学術論文をベースにした色物記事を一つぐらい差し込んでもいいと思うのです。

 

ということで、昨日の医療系ゲームの流れを引き継ぎまして、今回は”医療用”ゲーム『EndeavorRx』のお話です。

 

 

EndeavorRxとは?

EndeavorRx』は、デジタル治療用アプリケーションを開発するアメリカのベンチャー企業、Akili Interactive Labsにより設計されたデジタルゲームです。

 

ゲームシステムとしては比較的シンプルで、スマートフォンやタブレット端末を利用する典型的なステージ制のランニングアクションです。プレイヤーは、キャラクターを乗せた小型のホバー機を端末を傾けて左右に操作し、バリアをかわしたり、ゲートを通過したりと様々な課題をクリアしながら蛇行する道を進んでいきます。

ステージをクリアするごとにより難易度の高いステージが解放されるほか、ゲーム内通貨を獲得してキャラクターのコスチュームや新規キャラクターを解放するなど、総じてかなりゲームらしいゲームといえるかと思います。

 

ストーリーはSFもので、プレイヤーは宇宙を超えて活躍する軍人見習いとして、様々な世界を巡ります。
訪れる世界は文明的な環境だったり、マグマが噴き出る灼熱地帯だったり、あるいは単なる宇宙空間のような場所だったりと様々ですが、多くの場合は崩壊寸前の危険な状態であり、そこでプレイヤーは与えられた仕事をこなしていきます。

ゲームプレイに関わる仕事の一つが各世界に生息している各種クリーチャーの保護で、各ステージ中で突如出現するクリーチャーをタップして捕獲していく必要があります。

 

デジタル治療におけるEndeavorRx

大まかなゲームの紹介をしたところでようやく本題ですが、EndeavorRxは通常配布目的ではなく、ADHD(注意欠如・多動症)治療を目的として設計されました。

ADHDは学齢期の児童に見られる発達障害で、3~7%程度とかなり高めの有病率が報告されています。
症状は多岐にわたりますが、特徴的なのは物忘れや気の散りやすさといった「不注意」、じっとしていられない、落ち着きがないといった「多動性」の2点です。
現行の治療法としては、環境や行動療法のほか、薬物による神経伝達物質の調製といった感じです。

 

EndeavorRxの有効性は、600人以上のADHDと診断された小児を対象とした臨床試験において評価されました。結果、1日25分、週5日、4週間以上のEndeavorRxのプレイによって小児の注意力・抑制制御能力が有意に改善することが示されました。
何より重要なのは副作用が全く見られなかったことで、薬物療法で頻発する副作用が大きな問題になっている中では強力なアドバンテージといえるでしょう。

 

このような有効性を踏まえて、EndeavorRxは2020年にアメリカのFDA(食品医薬品局)によって、8~12歳の小児のADHDに対するデジタル治療機器として承認されました。
もっと簡潔に書くなら、このゲームはADHD患者に対して、薬や医療機器と同様に”処方される”形で利用されることになったわけです。

 

EndeavorRxのデジタル治療への適正についてですが、まずもって”子供たちはゲームが好きだから”という点を、Akili社の最高医学責任者であるAnil Jina氏はインタビューにて指摘しています。
実際、ゲームとしての完成度は学校の学習用で使われる”なんちゃってゲーム”的なものを遥かに超え、言われなければ医療用とはまず思わないものかと思います。

些細な問題ですが、従来の治療では小児が薬を飲まなかったり、治療行為を嫌がることも少なくないので、非常に重要です。

 

注意力の改善という面でも、ゲームシステムに多くの工夫が込められています。
ランニングアクションゲームは、刻一刻と変化する状況の中で、その時々に合わせて道を見て、障害物を認識してと、ポイントを切り替えつつ継続して集中する必要があります。

同時に、先ほどさらっと書いた「クリーチャーの捕獲」が加わってきます。
単純に画面に出現したクリーチャーをタップするだけなら決して難しくはありませんが、実際にはステージ開始時点でステージ中に出現する3体以上のクリーチャーの姿が表示され、そのうち捕獲しなければいけないクリーチャーは1体だけ、他のクリーチャーはいずれも無視しなければいけないシステムとなっています。
つまり、ステージ開始時に捕獲するクリーチャーの姿を覚えて、そのクリーチャーが実際に現れた時にはタップして捕獲、違うクリーチャーならタップしたい気持ちを抑えてスルーという、多段階の処理が加わります。

こういったゲームシステムの中で生じるプレイヤーのタスクの一つ一つが、いずれもADHDにおいて停滞している注意力・制御能力の改善に働くようです。

 

極めつけはゲームの難易度設定です。

他の病気と同じで、ADHDの程度は患者ごとに変わってきます。
EndeavorRxは、患者のADHDの診断レベルに基づいて初期ステージの難易度が変化します。
さらに、プレイ期間中に随時、患者のリザルトによってステージ難易度を補正して、程よい難易度を保つように設計されているようです。

 

おわりに

一風変わったゲームのお話、いかがでしたでしょうか?

Endeavorのような処方用ゲームのほかにも、より大規模な市場を求めて、薬局の医薬品のように一般向けに販売できる医療用ゲームも作成・発売が進められています。

まだまだ発展途上な市場にはなりますが、神経疾患や発達障害に対するゲームの潜在的な有効性に注目が集まっている現在、今後の「ゲーム治療」の展開に期待したいところですね。

それでは、本日はこんなところで。

 

参考資料

https://www.endeavorrx.com/ EndeavorRx
https://themedicinemaker.com/discovery-development/the-story-behind-an-fda-approved-video-game-treatment-for-adhd#:~:text=This%20is%20a%20big%20difference,vary%20from%20player%20to%20player. Stephanie Sutton 、『The Story Behind Akili Interactive’s FDA-Approved Video Game How Akili won FDA approval for EndeavorRx – the first “game-based digital therapeutic” for children with ADHD』、02/14/2022
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-04-003.html 厚生労働省、『ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療』、最終更新日:2021年11月12日

 

 

疑義照会ってご存知ですか。

Introduction

 このカレンダー企画が始まってから既に3週間弱経過していることに驚きを隠せません。日数感覚も覚束なくなるほどの多忙さに苦しんでいる私Xana-chanです。

 

 本日紹介するゲームは、ちょうど昨日の私を苦しめていた課題を追体験できるようなものです。

 その名も「疑義照会ウォーズ」です。

 このゲームを通して、我々は疑義照会を体験することができます。

疑義照会ってなんぞ

 疑義照会とは、端的に言えば「薬剤師が薬剤の処方内容に関して、処方箋の発行医師に問い合わせること」です。あまり一般には意識されない業務だと思われますが、薬剤師の調剤業務における義務の一つです。

ゲーム紹介

 本作は上述の疑義照会を行うことがメインのゲームとなっています。Papers, Pleaseの薬剤師版と表現した方が伝わりやすいかもしれません。実際の薬剤師が製作に大きく携わっており、割とリアルな作りになっています。

ここだけの話

 ゲーム紹介をしておいて何なんですが、実は私は本作を購入しておりません。ゲームの存在は発売前から聞き齧っていましたが、ついぞ自身ではプレイしておりません。

 

 というのもSteamのレビューや実況動画を調べていただければ、納得していただける部分もあるかとは思うのですが、本作を購入して楽しむには割とハードルが高いのです。詳細は省きますが、私には楽しめないと判断しました。

じゃあなんで紹介してんねん

 その理由はいつもの自分語り、かつ薬に関する興味を少しでも布教したいがためです。薬学科に属する現役学生として、世の中の薬剤師は(おそらく一般の方の想定以上に)苦労しているということを知っていただきたく、本作を紹介いたしました。

総括

 世の中にはいろんなゲームがありますが、時には本作のようにジャンル自体がマニアックなゲームをプレイしてみてはいかがでしょうか。勝手ながら明日の記事からはそんな雰囲気を感じています。

 

 あと薬剤に関する知識を身につけて損はしないと思うので、まだ進振りに悩んでいるB1の方には薬学部のことも少し検討していただけると嬉しいです。

 

 

  *今年は薬学部定員割れしたらしいですね(噂)

 

 本当はもっと凝った記事にする予定だったのですが、前日の徹夜につき体がボロボロなのでこれくらいで勘弁してください…

最後に自分語りと宣伝

  • 12月チャンミはグレードA3位でした()
  • 有馬記念の入場抽選当たりました。
  • 年末のコミケで頒布する会誌、今回もどうにか寄稿しました。よろしくお願いいたします。

ファイアーエムブレム風花雪月の話

こんにちは

TGA23の六ペンと申します。今回は私が最近4周目をクリアした、大好きなゲームの一つである、ファイアーエムブレム風花雪月の紅花の章ルナティック(引継ぎなし)のプレイ雑感について書きたいと思います。あくまで一個人の感想なのでちょっと引っかかるところがあるかもしれませんがご容赦ください。

前提として

私は今回

  • 外伝・クエスト以外のフリー戦闘と過度の稼ぎ、スカウト、ピンの厳選を禁止したうえでなるべく多くの戦闘会話を見る
  • 一部のスキル獲得のための場合を除き兵種はゲーム内で王道とされているもの(別ルートで敵として出るときの兵種またはその進化系の最上級職)にする
  • 味方の死人は出さない(リセット上等)
  • ステージの敵は基本的にすべて倒し、保護対象の友軍は基本的に守る

といった条件でプレイしました。

キャラの雑感

特に物理攻撃の命中率を30%以下にできる回避盾アサシンのペトラと応撃持ちでボウナイトやサンダーストーム持ちに対処できるイエリッツァが優秀だった印象です。攻守が安定し、アイムールの破壊力も大きいエーデルガルトや連撃アタッカーのフェルディナント、一発の破壊力の大きいカスパルなども仕事はこなしてくれましたがエーデルガルトとフェルディナントは機動力と力補正によって強みを十分に発揮できるドラゴンマスターのほうが、カスパルは命中が安定する点を活かしたグラップラー系のほうがやはり向いていると思いました。それ以外のキャラは通常プレイとさほど変わらない育成方針でしたが、戦技が優秀なベルナデッタや長射程+追加効果もちの魔法使いのヒューベルトがとりわけ使いやすかったです。主人公に関しては常にステータスが他キャラよりも高かったのもありますが、天帝の剣やサンダーソード+、倭刀を使って常に前線で戦わせていました。

ステージの雑感

特に碌な騎馬特攻持ちのキャラがいない状態での初期二回の死神騎士戦、キャラが二人抜ける聖墓の戦い、飛行系がいないことがネックになるガルグ=マク防衛戦と外伝の地の底に広がる闇・異境の空と地と、物量で押し切られかねないデアドラの戦い、ゴーレムがやたら強くなるフェルディアの戦いあたりがきつかった印象です。ラスボスに関してはエーデルガルトの狂嵐でHPをゴリゴリ削っていました。逆に以前プレイしたとききつかった外伝の天山いまだ越えずはペトラと主人公でドラゴンナイトの大半を抑えられたので案外楽で、タルティーン平原の戦いも増援にさえ気を付ければ楽にクリアできました。

総評

他の章と比べると最もプレイングの影響が強く難易度も結構高かったですが、個々のキャラの特徴が如実に表れたり、新しい発見や逆境を乗り越えたときの達成感などはこれまで以上に大きいなど、やっていてとても楽しかったです。やはりファイアーエムブレム風花雪月は最高ですね。これより前に他3つの章もほぼ同様の条件でプレイしているので機会があればそちらについても書いていけたらいいと思います。

GeoGuessrの話

あいさつ

こんにちは、4本目の記事で首位独走中のヤタガラスです。
まぁ、何のことはなくて、試験やら何やら諸々終わって突出して暇なだけなんですがね...。
おかげさまで、ポケモンのDLC分の図鑑集めも早々に終わり、あまつさえ現在steamのセールでDLC込みで3000円未満という破格で販売されていたモンハンriseを購入するに至った次第です。

 

それはともかく、いよいよ師走も後半に入り、我らがTGAでは代替えが意識される季節となってまいりました。

先日も会議があり、役職配分と活動方針の検討を行ったわけですが、各自が思い思いに持ち寄ったゲームを楽しもうと集まったサークルの中で面倒な役職を請け負いたいと思うはずもなく、中々に難航致しました...。
すると、やっぱりもうちょっとアクティブな会員を増やしたいな~という思惑が例年のごとく浮上するわけでございます。

さしあたっては、今回は奇跡的にこの記事を読んでくれている来年度の新入会員候補者に向けて、東大生が好みそうなゲームのお話をさせていただきます。

 

ということで、本日は『GeoGuessr』のお話です。

 

Geoguessrとは

GeoGuessr』は、ランダムなgoogleストリートビューが出題され、周辺の風景からgoogleマップ上の現在地を特定するブラウザゲームです。

 

基本モードの場合、ゲームを開始するとこんな↓感じでストリートビューが表示されます。

軽く探索しながら手がかりを集めて、右下にあるGoogleマップ上で予想した現在地を指すと、正解の位置が表示されて、回答が距離に応じて5000点満点で評価されます。

5000点満点中4000点ちょっとなので、まずまずでしょうか?
大学の試験で8割も取れたら舞い上がってしまいます。

ちなみに、世界マップで5000点を出そうとすると、猶予誤差は200m弱となります。

 

GeoGuessrは、2013年に公開されて以来youtube等の動画配信サービスにて度々取り上げられてきました。
コロナ禍のころにも再流行していたので、名前は覚えていなくとも、プレイ動画を見たことはあるという方は多いんじゃないでしょうか?

 

元はシンプルな場所当てゲームでしたが、現在は出題地点からの距離を競う『Distance』や出題される国を当てる『Countries』という区分にて、複数人で勝負して勝ち残りを目指すマルチプレイヤーモードや、1対1の『Duels』といった対戦モードが追加されているほか、それらの成績に基づくレーティングやランクマッチが整備されています。
こういった競技的な側面の展開は目覚ましく、今年の10月にはストックホルムにて、賞金総額5万ドルの史上初の世界大会が実施されるまでに至っています。

 

世界マップのすゝめ

GeoGuessrでは、ストリートビューの中で出題範囲を規定する「マップ」が複数存在します。
公式マップであれば、オーソドックスな世界全体マップのほかに、世界の有名な建造物の近くが出題される「Famous Places」、アジア限定の「Asia」、日本限定の「Japan」などなど、比較的シンプルな地域区分やお題に沿ったマップが用意されています。他にも、個人でマップを作成する機能も備わっており、Googleマップ上の範囲を指定したり、出題地点を一つ一つ選択したりすることができます。

 

 

さて、唐突な質問ですが、皆さんがこのゲームをプレイするとして、どんなマップでプレイしますか?

 

日本のGeoGuessrプレイヤーの大半は、日本マップでのプレイを選ぶかと思います。実際に、私の周辺にもこのゲームをプレイしている学生は数人いますが、世界マップでプレイしている人はほとんど見ません...。

理由ですが、当然ながら日本マップでは文字を読めば場所が分かり、快適にプレイできるからかと思われます。玄人向けの要素として、電柱のプレートや電話番号を利用した地域特定、路面標示による都道府県特定などもありますが、そういった知識がなくともプレイできる点で、比較的とっつきやすいと言えるでしょう。

対する世界マップは、土地を示す看板があっても読めず、植生や風景にも馴染みがない地域が多いため、かなりの難易度となっています。
先のプレイ画面の紹介では、タイ国内なのに得点が4000点ほどとなっていましたが、範囲がとにかく広いため、国を1つ外すだけで、あるいは国は当たっているのに国内で回答した地域が違うだけで、得点がガクッと下がってしまうのも、難しいポイントですね。

 

ただ、覚える要素を絞れば決して無理な難易度ではありません。何より、出題範囲が広い分だけ、楽しみも多いのです。

まずは時間制限なしで国当てのcountry streaksに挑戦して、少しずつ当てられる国を増やしていきましょう。文字の先端に小さな丸がついているのはタイ、横断歩道標識に横線が1本通っているのはポーランド、車のナンバープレートの左側に赤い縦帯が見えたらキルギスなど、ピンポイントで特定できるものがおすすめです。
そこから徐々に、ナンバープレートが前後両方黄色でヨーロッパならオランダかルクセンブルク、南米ならコロンビアといった分岐が入るもの、アフリカの左側通行地域で乾燥して山がちなら南アフリカ、砂っぽい地面で山が少なく平坦ならボツワナ、植物が多めならエスワティニといった少し曖昧なものへと範囲を広げていくのが順当かと思います。
国ごとの各種情報は、youtubeの動画やブログにまとめられているので割愛しておきます。

国当てのマルチモードは回答権が3回与えられるので、2~3回に1回くらいのペースで国を当てられるようになれば、ある程度は戦えるようになります。また、1戦に1回だけ、回答を2択に絞ってくれる機能があるので、もしかしたらソロモードよりも当てやすいかもしれません。

ランクマッチに参加していないうちは負けても気にすることはないので、気楽にどんどん挑戦していきましょう!

 

終わりに

前項では世界マップをおすすめしましたが、日本マップでも時間や移動に制限をかけたり、ほかの人と勝負したりすると、通常プレイ以上に手ごたえのあるプレイになるかと思います。

また、個人が作成したマップの中にも、マクドナルド限定マップや世界のホラースポット限定マップなど、かなりユニークなものがあるので、世界マップに限らず、日本から飛び出してみるとかなり楽しめます。

シングルプレイヤーモードなら無課金でも楽しめますので、ぜひぜひ一度遊んでみてください!

それから、来年度以降もTGAをどうぞよろしくお願いいたします~

 

『ぷよぷよ』シリーズの連鎖ボイスについて

はじめに

こんにちは。せなおまると申します。
前回非常にまとまりのない雑文を書いてしまい、もう少しちゃんと(?)ゲームの話をすべきだ!ということで再び書かせていただきました。

 

私は『ぷよぷよ! 15th anniversary』で初めて『ぷよぷよ』シリーズ(以下『ぷよ』)に触れ、それ以前の作品も後の作品も含めて何作かプレイしています。
特に連鎖を組むのが上手くなることには興味はなくて、連鎖に応じて決まったパターンのボイスが聞けるのが楽しくてプレイしている割と変な層です。
今回は、そんな変な層の視点から、連鎖ボイス的に優れた『ぷよ』の作品がどれなのかを考えてみたいと思います。

 

ボイスパターンの変遷

①『ぷよぷよ』

シリーズ1作目であるこの作品では、まだボイスが後の作品ほど充実していませんでした。
連鎖で唱えられるボイスは4種で、2連鎖目から順に唱えられ、5連鎖目以降は4つめのボイスを繰り返すパターンになっています。

 

②『ぷよぷよ通』~『ぷよぷよSUN』

各キャラのボイスは7種で構成されており、1連鎖目から順に唱えられ、7連鎖目以降は7つ目のボイスを繰り返すパターンになっています。

 

☆次のグループの前に……

これ以降の作品の連鎖ボイスは、次のように分類することで見通しよくパターンを捉えることができます。
・連鎖の最後などに使われるキメ技
・キメ技の直前に使われるボイス
・通常の連鎖における上記以外のもの
(・相殺などが絡む一定の条件下で登場するもの)
上から3つを便宜的に「フィニッシュ」「強化ボイス」「通常ボイス」と呼ぶことにします。

 

強化ボイスには特殊な仕様があります。それは、強化ボイスの後に発生するフィニッシュでは、頭の一文字が直前の強化ボイスの個数に応じて重なって唱えられるというものです。
例)
『ダイアキュート』(強化)→『ア・アイスストーム』(フィニッシュ)
『ダイアキュート』→『ダイアキュート』→『ダイアキュート』→『ば・ば・ば・ばよえ~ん』(フィニッシュ)
この仕様は『ぷよ』の原作である『魔導物語』に由来するもので、個人的にとても好きな仕様です。

 

③『ぷよぷよフィーバー』『ぷよぷよフィーバーチュー!』

連鎖ボイスは主に通常ボイスで構成され、最後に強化+フィニッシュが使われます。大きな連鎖では(強化+)フィニッシュを途中に挟むことがあります。
後の作品と異なるこの2作の連鎖ボイスの特徴は、ボイスパターンが複雑であることです。
理由の一つには、キャラごとにボイスの数が異なることがあります。「アミティ」や「アルル」は通常ボイスが4種ですが、「ラフィーナ」や「リデル 」は5種の通常ボイスを持ちます。
それ以上に、この2作ではパターンやフィニッシュの種類が連鎖数以外の要因によって変化することが知られています。詳しくは知らないのですが、消したぷよの数などが絡んでいると考えられているようです。

 

④『ぷよぷよ!』『ぷよぷよ7』

この2作では、方向性としては③を踏まえつつ、全キャラのボイス数が統一(通常4+強化1+フィニッシュ5)され、連鎖数のみによって決まったパターンのボイスが唱えられます。
例)
5連鎖:通常1→通常2→通常3→通常4→フィニッシュ2
12連鎖:通常1→通常2→通常3→強化→フィニッシュ1→通常3→通常4→強化→フィニッシュ2→強化→強化→フィニッシュ4
なお、『ぷよぷよ7』に存在するルール「だいへんしん」におけるだいへんしん中には、これと全く異なる連鎖ボイスパターンが採用されています。

 

⑤『ぷよぷよ!!』『ぷよぷよクロニクル』など

ルールに応じてボイスパターンが変わるようになりました。
「ぷよぷよ」では①に近いもの、「ぷよぷよ通」などのルールでは②が採用されています。
「ぷよぷよフィーバー」などでは③に近いものが採用されていますが、変更点として、9連鎖以上で途中に挿入されるようになるフィニッシュがフィニッシュ1・2からフィニッシュ2・3に変わっています。これによって、強化ボイスにより頭の一文字が重なったフィニッシュ1が存在しなくなりました。

 

⑥『ぷよぷよeスポーツ』

基本的に連鎖中は数字を読み上げるボイスに変更され、キャラごとに異なるのは最後のフィニッシュのみになりました。

 

結論

ここまでシリーズ各作品における連鎖ボイスパターンをまとめてきました。
①や②(およびそれに準拠したパターン)は、もちろん古くからのプレイヤーにとっては馴染み深いものだと思いますが、大連鎖の後半が全て同じボイスになってしまう点は、後の作品と比較して優れているとは言い難いでしょう。また、⑥のパターンはキャラクターの個性が薄まってしまうもので、初めて聞いた時残念に思った記憶が強いです。
先に記した④と⑤の違いも踏まえると、『ぷよ』作品のうち連鎖ボイス的に優れた作品とは③あるいは④であると結論づけられます。
なお、この記事の内容(特に価値判断の部分)は全て結論ありきで書いたものですので、みなさんはそれぞれ信じる作品のボイスパターンを愛し続けていただければ幸いです。今まで気にしたことがなかった方は、ぜひ連鎖ボイスも楽しみながら『ぷよ』を遊んでみてくださいね。

 

幼少期のゲームの話

はじめに

 12/2振りです。MMOと申します。すでに1人で4つほど記事を執筆しようとしている会員もいる中、代表である私の記事が少ないのは一体どういうことなんでしょうね。許してやってください。
 さて、今回ここでしたい話は、幼少期のころにやったゲームについてです。ゲーマーの話題として、自分が初めてやったゲームで世代がバレるというのはよくある話だと思います。小さな子供たちが見れば、「そんな昔のゲームやったことないよ!」と思うかもしれませんし、年上の人にとっては、センシティブな話題になるかもしれません。自分がやったゲームをそのまま書くつもりなので、自分の年齢を自認していない人は読まない方が良いかもしれません。

人生で初めてがっつり触れたゲーム機・ゲームソフト

 正確に初めて触れたゲームは残念ながら記憶にないです。親戚の集まりで自分の記憶にないうちに何かしら触れていた可能性があるからです。PS2の太鼓の達人を4、5歳のころにやっていた記憶はありますが、少し触れた程度なはずです。
 記憶にもあってがっつり遊んだなあというのは、DS用RPG「ドラゴンクエストIX 星空の星空の守り人」です。
(ここら辺に私物のカセットの写真でも乗せようかと思ったけど、手元にありませんでした。多分実家にあります。)
 記憶が確かならば、突然仕事帰りに父がDSLiteとドラクエIXを買ってきました。父は昔からFFとDQシリーズが大好きで、「FFXのためにPS2を買った。」と言うほどで、このときは「DQIXのためにDSも一緒に買ってきた。」みたいです。父がとりあえずストーリーをクリアしてそれから本体とともにもらいました。
 ドラクエは有名なので、基本的なゲームシステムの説明は省きますが、独特なやりこみ要素として「宝の地図」は取り上げるべきでしょう。私はストーリーをクリアしてからはひたすらこれをやっていました。ストーリーやすれちがい通信(なんと3DSより前にあった!)で宝の地図というものが手に入ります。マップのどこかを示したもので、実際プレイヤーがその場所に行くと、なんとダンジョンの入り口が出現します。ダンジョンの構成は、40万通りほどあるらしく、通常プレイなら基本無限です。ダンジョン内にはストーリー上で登場しない強敵が出現し、作品内最強武器や防具もここで手に入ります。経験値源であるメタルキングやプラチナキングも出現するので、クリア後にここに潜っていた人は多いのではないでしょうか。
 当時の私は、インターネットに接続する手段はありましたが、よくわからず両親に攻略本をせがんで買ってもらいました。それをじっくり読みこんで、素材を集めて最強武器の作成に躍起になっていたのを覚えています。
 また、すれちがい通信では、非常に有用な宝の地図が手に入る確率が高く、田舎住まいだった私は、どうしてもすれちがい通信がしたくて、父が都会の方に出張に行くたびにDSを持ち歩くよう頼んでいた記憶もあります。
 
 情報自体は、今調べて思い出したことがほとんどで、当時の記憶がどれくらい残っているかと言うとストーリーは全く覚えていないくらいです。でも、当時の語彙で言うと「たのしくて、おもしろい」ものだったことは間違いないでしょう。

小学校低学年くらいのころのゲームたち

 ここからは、あまり深入りせず当時のゲームをさらっと見ていきたいと思います。誰得な個人的エピソードも添えてみましたが、記憶が曖昧なので嘘を書くかもしれません。共感できる人だけしてもらえればいいです。写真は手元にあったやつだけ載せてます。

New SUPER MARIO BROS.

New SUPER MARIO BROS

 発売日は2006年5月25日だそうです。自分はたしかその数年後に誕生日か何かのタイミングで買ったもらった気がします。自分の中ではマリオとのファーストコンタクトで元祖マリオと言えばこのソフトという感じです。水中ステージとお化け屋敷のステージが苦手でした。友人からルイージを使う方法を教えてもらったときはめちゃくちゃ興奮した記憶があります。

リズム天国ゴールド

Rhythm

 5歳のクリスマスプレゼントにもらった記憶があります。サンタさんにお願いしました。「しゅぎょう」がお気に入りで、「リミックス6」が当時むずすぎてなかなかクリアできませんでした。
 叔父に貸したらなぜかほとんどパーフェクト状態で返ってきました。おかげで自分では辿り着けなかったコンテンツまでたどり着けたので当時は喜びましたが、今思えばデータは3つまでセーブできたので、分ければよかったと思います。

ポケットモンスター

Pokemon

 私のポケモンデビューはポケットモンスターブラックでした。小学校1年生のときにクラスで流行ってたので、これまた誕生日に買ってもらった記憶があります。レシラムが本当にかっこよくて、後に他のポケモン欲しさにホワイトも買った気がします。
 ブラック・ホワイトにはポケモンドリームワールドなるインターネットと連動したコンテンツが存在し、それを使って伝説のポケモンが手に入るなんてこともありました(たぶん)。Window7のラップトップにDS片手にしがみついて夢の世界を散策していました。
 映画でも配布されるポケモンがいて、前売り券の特典のビクティニは思い出のポケモンです。
 ワザップはよくないです。

Wii Fit

 スキージャンプを極めました。バランスボードの上でぴょんぴょん跳ねて、ゲームシステムによく注意されてました。ジョギングやサイクリングは楽しかったです。

マリオパーティDS

 パズルを極めました。クッパと仲良しこよししているのが、いいですよね。

スーパーポケモンスクランブル

Pokemon Scranble

 3DSのソフトで初めてやったゲームです。やりこみ要素が多くて、結局よくわからないまま投げ出した記憶があります。

Wii Sports Resort

 遊覧飛行で無限に遊びました。Wiiリモコンモーションプラスの接続がなぜか認識してくれなくなりました。
 チャンバラや卓球を極めていました。最後の方はかなり難しいですよね。スタンプも大体コンプリートしたつもりですが、かなり時間がかかりました。

大乱闘スマッシュブラザーズX

 亜空の使者が面白かったです。従兄から借りてやってました。メタナイトを当時は好んで使っていた気がします。

ポケモン不思議のダンジョンマグナゲートと∞迷宮

Pokemon Dangeon

 こちらもやりこみ多くて、途中で投げ出しました。どこかのタイミングで詰みかけて救済を使った記憶があります。グレッシャーパレスみたいな単語をなぜか覚えています。

おわりに

 「SUPER MARIO 3D LAND」やレイトン教授シリーズ、「トモダチコレクション」、「マリオ&ルイージRPG3!!!」、「Nintendo Land」などなどまだまだたくさんあるのですが、きりがないので、これくらいにしておこうと思います。記事を書くに当たって、若干これらのゲームについて調べるという過程を踏んだのですが、懐かしすぎて手が止まって執筆にかなり時間がかかってしまいました。
 これらのゲームがのおかげで今の自分がいると思うと感慨深いですね。私の年齢がバレてしまったところで終わります。引き続きTGAのアドベントカレンダーは続きます。どうぞお楽しみに!

<閑話休題>サービス終了した大人気アプリの話

はじめに

皆様方、はじめまして。sktと申します。Advent Calender初回から空白の日を作るのは如何なものなのかと、偉い人から圧力がかかっていたので、12/16の分を担当することになりました。

他の会員たちはSplatoonやポケモンなどの大人気ゲームを紹介しているらしいのですが、過剰に供給されたであろうカミゲニウムを中和するためにも、ここいらで将来の役には一切たたない情報を混ぜていきます。

 

本日の紹介ゲーム:DRAGON QUEST RIVALS

DCG(デジタルカードゲーム)といえば?、という問に対して、ハースストーン、Shadowverse、DUEL MASTERS PLAY’S、マスターデュエルなどの回答が想定されるでしょう。

ところで、皆様はスクウェア・エニックスが全世界的にも大人気なゲームタイトルであるドラゴンクエストシリーズを題材にしたアプリがあったことをご存知でしょうか?

そうDRAGON QUEST RIVALS(ドラゴンクエストライバルズ)です!ちなみに、途中で超大型アップデートが入ってドラゴンクエストライバルズエースに改名されましたが、対戦内容自体はほぼ変わってません。

↑ACEに更新された日に撮ったやつ

 

↑さっき(12/15)撮ったやつ。悲しいですね。

 

ゲームシステム

ゲームシステムとしてはハースストーンに類似していますが、下の写真で示すように3×2の計6マスにモンスターなどを配置することが特徴です。モンスターの前に別のモンスターを置くことで、後列にいるモンスターを相手の攻撃から守ることもできます。どのモンスターをどのマスに置くか、などの戦略は総称して配置学とよばれていましたが、この配置学を完璧に履修できた人が何名いたかは非常に気になるところです。

↑6マスにお互いのモンスターなどを置いていく

 

↑モンスターの前に別のモンスターを置くことで、後列のモンスターが攻撃されるの防ぐことが可能

 

迷言集

大型の大会が約3ヶ月ごとに開催されていましたが、実況解説の方々がおもしろ可笑しく、自由に発言していたために、様々な迷言が生まれました。その中でもサークル内で特に話題になったものを2つほど紹介します。他にも面白い発言はたくさんあるので、気になった方はyoutubeにあるアーカイブを見ましょう。

・すくすく育ってほしいですね

↑弱体化前は体力が3あり、先攻1ターン目に置かれた場合に、後攻1ターン目に処理できるリーダー(クラス)が2種類しかいなかった

 

攻撃時に攻撃力が1上がるというシンプルなテキストですが、数値は加算されていきます。なので生き残って攻撃をし続けている(=育つ)と、これだけでゲームに勝利できます。

 

・じゃんけんぽん!

↑弱体化前はコストが3だった

 

効果が発動すると、お互いの山札の一番上のカードのコストを見比べて、高かった方にnダメージが入るというモンスターです。基本的にn=5以上であることに加えて、効果を4、5回発動できるので相手をこれだけで倒せたりします。(体力は25が上限なため)本来は「テンション」(詳しくは割愛)を使う効果でしたが、やってることがあまりにもジャンケンに近しいものだったので、実況解説の方もついつい「じゃんけんぽん!」と言ってしまったというものです。

 

まとめ

元気すぎるリーダー事件など、語りたいことはまだまだ山ほどあるのですが、さすがに長すぎてしまうので、ここいらで締めさせてもらおうと思います。機会があれば、またどこかで会いましょう。

↑筆者が1番好きだったカード

 

↑元気すぎるリーダー事件の元凶

藍の円盤の話(ネタバレ注意!!)

あいさつ

1週間ぶりの執筆となります、師走で世間が慌ただしい中、山場を越えて一人怠けモードに入っているヤタガラスです。

 

ここ数日、うちの学部では博士課程の論文発表会がある都合で学生実習がありません。
そんなわけで、私は午前の講義を受けて早々に帰宅してぬくぬくゲームに勤しんでいるわけですが、幸いなことにちょうどポケットモンスター スカーレット・バイオレットのDLC後編『藍の円盤』が重なってくれました。

 

前編で意味深な終わり方になっていたストーリーの行方は?新規のバトルシステムや施設は?過去作ポケモンの登場は?

そして何より、今日中にこの記事を書きあげられるのか?

 

多くの期待と若干の不安を胸に、さっそくプレイしながら翌日に向けて記事を執筆している次第でございます。

 

ということで、本日はポケモンSV DLC後編『藍の円盤』の話です。

とはいえ、新規要素の紹介や攻略情報は大手サイトの方でいずれ挙がるかと思うので、今回は単純なプレイ報告をメインにさせていただきます。ストーリーの詳細な話はなるべく避けますが、少なからずネタバレを含む可能性があるので、ご注意ください。

 

プレイ報告

本来なら新エリアポケモン限定縛りあたりで初見プレイをのんびり楽しみたいところでしたが、今回は記事の執筆を優先して最短突破を試みます。

さしあたっては、恥も外聞も投げ捨てて、特化メガネカイオーガの雨しおふきを主力にストーリーを蹂躙させていただきました。

今作は要所で自動回復が入る分、PPを気にしなくて済むのがいいですね。

なお、相方には天候変化&相性不利対策で化身ボルトロスを置いておきました。
かみなりあらしでそれなりに火力を出せるんですが、思いの外通りはよろしくなかったですね。

 

 

さて、この記事が投稿されている時点でお分かりかと思いますが、結論から言うと、プレイ自体は割と余裕をもって終わりました。
ストーリー突破の所要時間は3時間弱。記事執筆しながらの片手間とはいえ、想定よりは長引きましたね。ストーリーが特別長いとは感じませんでしたが、前編よりも若干イベントが複雑だったからでしょうか?

 

難易度について

私は実は剣盾未通過なので何とも言えませんが、レベル帯はmax85程度で、難しすぎることはなかったと思います。

強いてあげるなら、ダブルバトル主軸の環境でいかく、ねこだまし、いたずらごころからの壁展開など、敵の編成は割としっかりしてましたね。
前編の時点で予想はしていましたが、きあいのタスキ等持ち物も充実していました。

 

イベント周りですが、配信以前から話題に挙がっていたミライドン/コライドンの「そらをとぶ」はやはりイベント限定でしたね...。まぁ、少しの間だけでも夢を見れたのでよしとしましょう。

それ以外のイベントもそこそこ癖が強く、また高レベルの手持ちポケモンだけではどうにもならないポイントもあり、個人的には割と楽しめました。
(サンドイッチで一敗したのは内緒。)

 

 

(→追記)
夢だけど!夢じゃなかった!!
ストーリー後にちゃんと常時飛行できるようになりましたね。

上下反転していない分、操作感に慣れませんが、ともあれ万歳!!

 

追加ポケモンの話

ポケモンのDLCの醍醐味ともいえる追加ポケモンですが、バトル面では新規枠のカミツオロチ、安定と信頼の600族のメタグロス、エルフーンなどのいたずらごころ組が気になるところでしょうかね?
てきおうりょくテラスタルの戦略幅もさることながら、ダウンロード対策を強要してくるポリゴンZの追加もそこそこ面白そうです。

 

ただ、こう言った戦闘面以上に、個人的にはいろんなポケモンのフィールドシンボル化がかなりの楽しみだったりします。

ちょっとだけ共有させてください。

 

アローラナッシー

複数体並んでるとなかなか圧巻ですね。

 

ちなみに上から見るとこんな感じ↓

滑空してる途中で見つけて思わず降りてしまいました。

 

 

 

デンチュラの巣

バリバリしてる蜘蛛の巣が配置されてるの、結構きれいだと思います。

周りの磁力帯びてそうな青色の岩は、元祖イッシュ編のBWで見ましたね。
こんな感じで、BGMだけでなくマップ中にもイッシュ地方の片鱗が見えます。

ちなみに、岩の近くを走るとちゃんとバリバリします。細かいところまで再現されてていいですね。

 

 

 

エアームド

過去作では翼を広げた姿がメインでしたが、翼閉じてるとなんかかわいいですね。

 

 

 

オニシズクモ

個人的には、性能面・見た目ともにかなり好きなポケモンですが...
こうやって正面から見ると、なかなか厳つい見た目してますね...。

 

 

 

うん、いや、デカくね!?

奥のゴルーグもなかなかの巨漢で、セグレイブがずいぶん小さく見えるんですが、それにしたってめちゃくちゃデカいですね、この子。

 

 

 

 

 

 

(この先はストーリーのネタバレ注意です。)

 

アカマツくん、サンドイッチ試食中。
当人以上に、周りのブーバーンが気になりすぎる...

 

負けて悔しいアカマツくん

その照れ方なんなん?
この他、クイックボールをフライパンに乗せて操るなど、彼に関しては名場面多数でした。

おわりに

重すぎないストーリーと、探れば探るだけ発見される面白要素や作りこみなどなど、今のところは総じてかなり満足の内容です。
この先のレート戦やRTA等の競技的な面での展開も含め、色々と期待できるんじゃないかと思います。

まだまだDLC後編は始まったばかりですので、皆様も新たな発見を求めて、ぜひお楽しみください。

 

それでは、私はメインデータの図鑑埋めとサブデータ3本分のテラパゴス回収に走らねばなりませんので、本日はこのくらいで~

 

14種のマインスイーパーバリエーション Any% RTAを走ってみた

はじめに

TGA22のトマノフと申します。本日の記事では「Puzzle Game RTA Festival 4」で行われた『14種のマインスイーパーバリエーション』の Any% RTA に触発されて並走(というか後日走)してみた結果と抱いた感想をまとめようと思います(誰得?)。
ただ、そもそも知らんイベントと知らんゲームの話をされてもなんのこっちゃだと思うので、そちらの説明からまず行います。

Puzzle Game RTA Festival とは

「Puzzle Game RTA Festival」とはOnline Marathon Eventersによって毎年秋~冬あたりに開催されているイベントになります。
今年は4回目の開催となっており、走られたタイトルは『パズルボブル』、『テトリス』、『ミスタードリラー』などの有名タイトルから『The Witness』といったインディーズ、『2048』なんかも走られています。
アーカイブがTwitchで見られますので、年末年始のお手すきの際にご覧になってはいかがでしょうか。

14種のマインスイーパーバリエーションとは

14種のマインスイーパーバリエーション』はSteamにて800円で販売されているパズルゲームです。
簡単に言えば完全に論理的推論によって解くマインスイーパーになります。通常のマインスイーパールールだけでなく、盤面に関するルール7種類 ([Q][C][T][O][D][S][B]) とマス目に関するルール7種類 ([M][L][W][N][X][P][E]) があります(実際には追加で8種類のルールが追加されているため、22種のマインスイーパーバリエーションです)。
また、それぞれのルールを組み合わせたものが存在するため、莫大な数のステージが存在します。
ルールの詳細については長くなってしまうので省きますが、盤面に対するルール、マス目に対するルールといわれても意味がわからないと思いますので例を出します。

旗が地雷の位置です。

こちらは [T] のルールになります。
マス目の数字の意味は周囲8マスにある地雷の数であり、通常ルール ([V]) と同じですが、盤面全体を見たときの地雷の位置に制限があります。
これが盤面に関するルールです。

こちらは [N] のルールになります。
マス目の数字が周囲8マスの色付きマスと色なしマスの地雷の差を意味しており、マス目の数字の意味が [V] と異なります。
これがマス目に関するルールです。

Any% RTAを走ってみた

Any% RTAのレギュレーション

speedrun.comに準拠します。

Any% RTA では [V] の5×5を1レベル。
14種それぞれのルールの5×5を5レベルずつ。
[+] という盤面に対するルールとマス目に対するルールを組み合わせたステージの5×5を10レベル、 [#] というマス目ごとにルールが変わるステージの5×5を10レベル。
[+#]という盤面に対するルールと[#]を組み合わせたステージの5×5から7×7を3レベル、8×8を10レベルクリアした時点でタイマーストップとなります。
最終目的としては[+#]の8×8を10レベルクリアすることなのですが、そのために必要なレベル数のみをクリアしている形になります。
設定としてはエキスパートモード(その時点で論理的に推定できないマスを開けると失敗となる。言い換えるとその盤面において反例が考えられる推定を行ってはならないモード)を使用し、ヒントを使ってはいけません。
また、レベルのスキップやシードの使用はできず(つまり、レベルの選択はできない)、1レベルで11回以上のミスをしてはいけません(逆に10回以内のミスならミスごとに最初からレベルを始めることで可能)。

結果および比較

真ん中列が自分の記録、右列が12月13日現在のWR

上の表が結果および比較です。
いうまでもなく悲惨ですね……各々の区間でだいたい3倍差がつけられていて特にそれぞれのルールのみで解く部分は区間記録で3-5倍以上の差をつけられていて非常に遅い(WRが早いというべきか)。

この差についてですが、基本的には思考速度の差です。
正確にはメモをせずに単一ルールの盤面は解けていない、さらにメモの効率が悪く、自分は安全マスに〇、地雷に×を付けているのですが、WRでは安全マスは・、地雷に_を付けていました。
他にはミスを許容する姿勢でしょうか。盤面に対するルールについてはよくマスのこのあたりが開きやすいという定石が決まっています。少し迷ったら考える前にそこを開けようとするなどの姿勢が見られました。
また、WRの動画を見る限りレベルをクリアしたときに次のレベルに行くときにショートカットがあるっぽいのですがそれを利用していなかったことなどがあげられます。

解く姿勢については自分が通常プレイの勘ではなく正確に解くという姿勢が抜けきらなかったためであると思うので、意識を変えれば10-20分は短縮できると思います(これから走るかは不明ですが……)。

なお、WR保持者のdo2424さんは「Puzzle game RTA festival 4」にて『14種のマインスイーパーバリエーション』のAny% RTAを走っている他、『The Witness』のRandomizer Any% RTAを走っているのでぜひご覧ください。

おわりに

知らんゲームのRTAの話を長々と失礼しました。
最後にRTAを走った理由を書くのですが、自分は『14種のマインスイーパーバリエーション』というゲームをかなりやり込んでいて、200-300時間くらいプレイしている(下図参考、540時間のうち1/3はたぶん寝落ちしてる)ので、迫った記録が出せるんじゃね?と高をくくって走ってみたわけです。やってみると見てられないほど遅くてやはり走者の方々はすごいなぁと思いました。
やり込みとRTAとは正確な土俵は異なりますが、RTAをとりあえず走ってみるといろいろ面白い発見がありますよ!!!ということが伝えられたでしょうか(それならもっとメジャーなゲームでやれ)。
みなさんに「Puzzle game RTA festival」と『14種のマインスイーパーバリエーション』が印象付けられていたら幸いです。『14種のマインスイーパーバリエーション』にはデモ版があるので、ぜひプレイしてみてくださいね!!!