Category Archives: Advent Calendar 2025

ゲームの”クソ要素”についての考察

こんにちは。TGA23の6penと申します。

突然ですが皆さん、ゲーム中に「これクソゲーだろ!」「この要素クソだろ!」と思ったりしたことはありますか。私はあります。今回は、どんな場面に直面したときに人はそのような反応になるのか、言い換えれば、どんな要素が”クソ”と言われやすいのかについて考えてみようと思います。

先に結論から申し上げますと、特に大きな”クソ要素”は、「自分の意図した行動がとれない」そして「努力が報われにくい」の二つだと考えました。

まず、「自分の意図した行動がとれない」について。具体的には、「通信の遅延によりキャラが思ったように動かない」や「バグにより想定外の挙動をする」などが挙げられます。この要素を選んだ理由としては、自分のゲームプレイを振り返った時に本当にイライラしていたタイミングは、ぼろ負けしたときよりも遅延やミスタッチ、バグなどで見当違いの操作が行われたときだったから、というのが大きいです。そしてネット・リアルを問わず他の人の反応を見ていても、こうした場面に直面した際に、イライラする、もしくはそれを通り越してプレイを放棄することが多かったように感じました。これはよく考えてみると当然の話で、そもそもゲームとは、ゲームの制約の中でプレイヤーが自由に行動・選択し、その結果がゲームに正確に反映されることを前提としています。この前提が崩れてしまえば、プレイヤーが行動・選択する意味がない=プレイする意味がないという図式が成立してしまうので、ゲームとして成り立たなくなってしまうのでしょう。

次に、「努力が報われにくい」について。具体的には、「難易度が極端に高い」や「運要素が強すぎる」などが挙げられます。この要素を選んだ理由としては、自分の好きなゲームに関する話題の中で、最高難易度に関する批判が多くみられたことや、他の人の動画の中でも運に関する苦言が多かったことが大きいです。これについては、やはり多くのゲームの醍醐味が、何らかの障害を自分の力で乗り越えることに対するカタルシスにあるからこそではないでしょうか。難易度が高すぎる場合は、障害を乗り越えることができず、運要素が強い場合は、自分の力であるという感覚が得られないからこそ、ゲームの楽しみが得られず、ゲームの意義が損なわれてしまうのだと考えられます。

以上から、「自分の意図した行動がとれない」「努力が報われにくい」の二つがゲームが”クソ”と言われるの大きな要因なのではないかと考えました。その他にも課金要素やプレイヤーの民度などいろいろ”クソ要素”はあるかと思いますので、あくまで一考察として捉えていただきたく思います。長々と書いてきましたが、最後に今後皆さんが”クソ要素”に苦しめられることなく、楽しくゲームをプレイできることを願って結びとさせていただきます。お読みいただきありがとうございました。

神アプリゲーム

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、14日目の記事です。

 

初めに

皆さんはスマホゲームを遊んだことがあるだろうか。自分はこれまで、神ゲーからクソゲーまで膨大な数のスマホゲームを渡り歩いてきた。今回は、その中でも特に思い入れのある作品を、自分がプレイしていた時期の順に振り返りながら、ゲーム性の観点からまとめてみたいと思う。

パズドラ

初期スマホゲームの王と言って差し支えない作品だろう。自分も毎朝学校に行く前にプレイしていたほどハマっていた。今振り返っても、スタミナ制やガチャ、直感的に遊べるパズル要素など、スマホゲームの基礎を作り上げた先駆的タイトルだったと思う。リアルタイム性が必要なく、自分のペースで快適に遊べる点も大ヒットにつながったのだろう。

にゃんこ大戦争

自分が本格的に遊んでいたのは中学生になってからだが、通信量が限られていてもサクッと遊べるゲームとして非常に相性が良かった。操作はタップのみで、短いステージ構成と成長要素がスマホ環境にうまくハマっていた。無課金でも時間をかければ攻略できる点も、多くのユーザーに愛された理由だと思う。

ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル!

当時の小学生の自分にとっては圧倒的に楽しかったタイトル。人気IPを背景に、ログインボーナス、イベント周回、ポイント累積など、ソシャゲの基本要素がスマホに最適化されていた。今でこそ“キャラ人気頼りの量産型ゲーム”が多いが、この作品がその流れを形作った一つの要因と言えるのかもしれない。

遊戯王マスターデュエル

ここから時代が一気に飛ぶ。コロナ禍で学校が休みになり、浮いた時間を使ってオンライン対戦を遊び尽くした。演出の完成度が高く、カードプールも本格的で、スタミナもないため、スマホゲームというよりコンシューマー的な重量感のある作品だった。一方で対戦テンポの遅さから万人受けしづらい部分もあったが、自粛期間と相まって自分には最高の遊び場だった。

Fate Grand Order

なぜか流行時期からかなり遅れて開始した作品。しかし、これぞ「ソシャゲの完成形」と言えるほど洗練されている。ガチャの確率と配布量の絶妙なバランス、必要以上に縛られないスタミナ設計、ソロプレイ中心の快適さなど、長年続く理由がよく分かる。自分にとって大学受験を乗り越える力になったほどで、本当に感謝しているタイトルだ。

Identity V(第五人格)

非対称型対戦ゲームとして、ここまでプレイヤーのメンタルを削る作品は他にない。ランク戦はまさに人格破壊の場であり、デバイスを歪ませるほどの激情を味わった。ゲームとしては直感的操作と分かりやすいUIによって複雑な対戦構造をスマホに落とし込むことに成功している、非常に完成度の高いアプリだと思う。

ヘブバン

FGOの影響が色濃いが、独自のシステムとしてDP/HPの二層構造を導入し、バトルの臨場感を高めている。ストーリーは高評価で、クエスト設計は日常的に遊びやすい。自分も夏の大型アップデートまではしっかり楽しんでいた。

ゼンレスゾーンゼロ

そして最後がこのゲーム。これは時期の問題ではなく、自分にとって“スマホゲームの基準”を更新してしまった作品だ。あまりに面白すぎて、新しい神ゲーを探しても「ゼンゼロで良くね?」と思ってしまい、他作品に戻れなくなったほど。テンポの良さ、スキル連携、属性戦略、UIの快適さなど、すべてが高水準でまとまっている。ソシャゲを幅広く楽しみたい人には逆におすすめできないほどだ。

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございます。この記事で少しでも誰かの心に刺さるものがあれば嬉しい。

それでは次回、「剣道の野望編」でお会いしよう。

ゲーム酔いについて

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、13日目の記事です。

はじめに

 こんにちは、前期課程修了要件まであと1点のlinkiです。
 アドカレをやる上でネタが思いつかなかったので知り合いに聞いてみました。なんとあまりゲームをしない人らしいです。でもマイクラの経験があり、そこでゲーム酔いになったらしいです。
 恥ずかしながら自分もあまり強くないので、Portal とかで酔ったことがあります。ゲームをやると酔うときと酔わないときがあるので、この記事で復習がてらゲーム酔いをもう一度調べてまとめたいと思います。生物は専門ではないので間違える可能性があり、軽い気持ちで読んでください。

ゲーム酔いとは

 ゲーム酔いとは、ゲーム(主に3Dのゲーム)をプレイする時に、乗り物酔いのような症状が起こることです。例えば、めまい、吐き気、冷や汗などがあります。
 原因は、主に視覚で得られた情報と、小脳で処理される身体運動の情報にズレが生じて脳が混乱するからだと言われています。

対策は?

 乗り物酔いの対策といえば、酔い止めですね。調べてみたら、ゲーム酔いも基本的にメカニズムは一緒らしく、酔い止めでなんとかなるらしいです。
 でも、ゲームをよくやる人だと、まずはゲームの設定をいじりますよね。例えばマイクラでは、画面の揺れの設定をオフにするとゲーム酔いがだいぶ良くなる経験があります。このことから、ゲーム酔いはゲームの視野、カメラ移動、FPS などにも深くかかわっているようです。調べたところあまりはっきりした結果はないですが、「よく動くとよく酔う」というのはありそうです。
 ほかの対策法は、基本的に乗り物酔いで聞いたことがあるものと同じです。慣れると酔わなくなるとか、体調を整えると酔いにくいとか、換気をよくするとかですね。
 ゲーム酔い特有の対策としては、モニターから少し離れることや、照明を明るくして「自分が動いているように感じる感覚」を減らすことがあるらしいです。

最後に

 ゲームが好きな皆さんは、そもそも酔わないのでしょうかね。それでも酔う時には、ここに書いたことを試してみてください。ゲーム酔いしにくい設定は、基本的に調べればすぐ出てきます。体調管理は、ゲームを始めてからではもう無理ですね。酔い止めは試す価値がありそうです。(ゲームの前に酔い止めを飲むのは、なんか変な気がしますが)

 おまけの話として、自分も昔は一度もゲーム酔いしたことがありませんでした。その当時はバスで通学していて、乗り物酔いも基本的にしなかったのですが、なぜか高校に入って電車通学になってから乗り物酔いするようになりました。それと同時に、3D ゲームにも酔うようになりました。本当によく関係がありそうです。(現在も乗り物酔いに苦しめられています)

参考文献

 医学からみるVR酔い対策【VRChat】|どるちぇ

「ゲーム酔い」について考える:よく調整する項目|はこふく

「ゲーム酔い」はどうしたら防げる?:乗り物酔いの豆知識 | センパア

“3D酔い”なぜ起きる? 脳活動の「左右差」、京大など解明 – ITmedia NEWS

ゲーム酔い・3D酔いの原因は乗り物酔いと同じ?原因と対策を徹底解説!

3D酔い(ゲーム酔い)を克服!!その原因と7つの対策 | Bauhütte®

酔い止め薬はゲーム酔いに効く?その効果と注意点を徹底解説|あかうさ📸

 

以前プレイしたゲームの話:『視覚と手の対称性に関する仮説』

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、12日目の記事です。

はじめに

今年は現在3本目、3年連続の単独5本が現実的になりつつある、TGA21のヤクガラスです。
とはいえ、ぶっちゃけあんまり余力は無いんですよね……。
研究報告の準備をしつつ、Unreal Engineの使い方を勉強してゲームを作りつつ、資格の勉強も進めつつで、元から時間も体力もない所に、何を思ったか『仁王2』のyoutube配信企画まで立ててしまったものですから、本格的にリソースが足りない……。

唯一の救いは、意外とゲーム作りが面白くて順調なところですかね?
取り合えず、メインプロジェクトの前の慣らしで構成を考えたゲームは8日で最低限組みあがったので、配信予定等々を中止してそちらに注力しなければいけない展開までは回避できそうです。

その内、記事のネタに困ったらまた話題にあげるかもしれません。

 

何はともあれ、今回はタイトルの通り最近プレイしたゲームではなく、少し前にプレイしたゲームの話になります。
今年の1月に公開されたゲームでして、発売当初に楽しんだものですね。

 

余談ですが、私はアドベントカレンダーの記事についてはある程度コンセプトを持って書いておりまして、「少し変わったゲーム体験」をテーマにしております。
ゲームについての見方の紹介であったり、単純に変なゲームや目新しいゲームを紹介したり、といった感じですね。

今回紹介するゲームも、そういった面では「変わった楽しみ方のゲーム」ということでプレイ当初も記事にしようかと考えたんですが、そのころにはアドベントカレンダー2024が終わっていたんですよね……。

色々と忘れていたところで、最近たまたま部室で話題に挙げる機会があって、「そういえばこのゲームの記事書いてなかったな~」と思い出した次第です。
約1年越しにはなりましたが、紹介する機会がちゃんと回ってきて良かったです。

 

それはそれとして、時間的なリソースが不足気味なのは先ほど書いた通りです。
おまけに、前回の自分の記事を見返したら、画像が無いわ主観ベースで冗長だわでとんでもなく読みづらかったので(画像が無いのについてはそういうゲームってだけですが……)、初心に立ち返りまして、プレイの中身に踏み込みすぎない、それでいて「面白そう」な感じが伝わる記事を目指していこうかと思います。

 

ということで、本日は『視覚と手の対称性に関する仮説』のお話です~

 

『視覚と手の対称性に関する仮説』ってどんなゲーム?

中々に長いタイトルですね……。
略語らしい略語は見つかりませんでしたが、英語名を『Hypotheses on the Symmetry between Vision and Hands』というようなので、これを略して「HSVH」とかで良いですかね?

他になんか略語あったら、誰か教えてください。

 

ということで、HSVHは今年2025年の1月4日に、個人開発者のFinger Tip氏が公開したPCゲームです。
Steamのストアページ曰く、ジャンル的には「見下ろし視点のアクション、イライラ系アクション、脳トレ」とのこと。
ユーザーのタグは「3Dプラットフォーム、ラン&ジャンプ、リズム、教育、3D」ですね。

全部まとめると「教育的だけどイライラする、3Dプラットフォームリズムアクションゲーム」になりますね。
不可思議な文章が組みあがりましたが、個人的には割と納得しています。

 

とはいえ、文面としては中々に不親切になってしまったので、ちゃんと説明しましょうか。

このゲームでは、プレイヤーはプラットフォーム上に配置された「手」を操作して、ゴールを目指していきます。平たく言えば、自機が「カサカサ動き回る手」に変わっただけの単純な3Dプラットフォーマーです。

ただ、このゲームの肝になるポイントなんですけど、手って左右で2つあるんですよね。
ということで、このゲームでは両手で両手を操作していきます。

 

基本操作ですが、「WASD」で左手の水平方向の移動、「OKL;」で右手の水平方向の移動です。
さらに、このゲームには「ジャンプ」と「ダッシュ」もありまして、左手はそれぞれ「F」と「C」、右手は「J」と「M」が標準だったかと思います。

この操作を用いて、左右の手を操作しながら上手くステージを駆け抜け、両方の手をゴール地点へと到達させるゲームです。

 

「到達させる」とは書いたものの、厳密には「誘導する」という感じですね。
というのも、左右の手はどちらも「動き出したら止まらない」という仕様になっています。
同時に一直線に動く左右の手を制御しつつ、上手く曲がり角を通って穴を飛び越えて、ゴールまで誘導しきればクリア、どこかで失敗してどちらかの手が落下してしまうとゲームオーバーで再挑戦、という形になります。

 

ちなみに、これまで「左右の手」とか「両手」とか書きましたが、操作するのは「同一人物の両手」ではないです。

左手は少し大きめで腕時計をつけた男性の手、右手は色白でしなやかな女性の手ですね。
細かな話ですが、ちゃんとプレイに影響してきます。

サイズが違うせいか、左手の方が右手よりも足が速い(?)です。
要は、同じ位置でスタートして動きを揃えても、徐々にずれていくんですよね。

 

ゲームの特徴:「頭がバグる」ゲーム性

HSVHの特徴については、ストアページのレビューで真っ先に出てくる言葉の通り、「脳がバグる」という一言に尽きます。

 

当たり前なんですけど、右手と左手がそれぞれ独自に動き始めると、頭が混乱するんですよ。
どちらを見ればいいのか分からないし、中途半端に速度が違うから上手く整える必要があるし、その時に右手と左手のどちらを操作すればいいか判断しないといけないしで、とにかく頭の中がパンクする勢いで処理が混線します。

 

ゲーム側の設計もそこに追い打ちをかけるように、ステージを両手が離れて行ってしまうようになっていたり、右手と左手が交差して「左手が画面右側で移動する」という状況を生み出したりしていて、ストアページに書かれた「イライラ系アクション」を体現するように、タスクでプレイヤーを直接圧殺しにかかってきます。

プレイした人なら分かるかと思うんですけど、本当に頭の中の指示が右と左から同時に流れて正面衝突して頭がショートする感じの、訳が分からない「バグった」感覚になるんです。
失敗するたびに、何をどうすれば良いかも分からない謎の感覚に叫びたくなります。

 

ただ、止めようとは思わないんですよね。
プレイするごとに新しい脳回路が組みあがって、なんだか行けそうな感じになったかと思ったら、ステージが進んで登場した新しいギミックでまた脳の回路がグチャグチャになってショボい死に方を繰り返す、というループで、何度も何度も脳のバグを感じながらも、そのたびに新しい成功体験が得られる設計になっています。

難易度自体も、人間の脳にはかなり酷な仕打ちをしている一方で決して無理なものではなく、失敗時には速度が低下して動かしやすくなる仕様もついているため、絶妙に「クリアできてしまう」のが、HSVHの設計の上手い所かと思います。

 

 

おわりに

なるべく客観的な面白さを冷静に伝えられるようにと意気込んで書き始めた記事ですが、結局主観がメチャクチャ混じってしまいましたね……。

本当に、「脳がバグる」感覚って、表現しづらい不思議な感じなんですよ。
少しでも気になった方は、ぜひぜひプレイしてみてください。

プレイ時間は人に寄りますが恐らく30~60分程度、お値段なんと280円と非常にお手頃になっていますので、「手軽に変わったゲーム体験を味わいたい」とか、「友人とそろって目新しいゲームでバカ騒ぎしたい」という方には特におすすめです。

 

それでは、今日はこんなところで~

 

 

渋谷のゲームキャラクターストア

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、11日目の記事です。

はじめに

おはようございます。TGA24Let’s Go!です。

 

さて、アドベントカレンダー企画ですが、「ゲームっぽい記事なら何でもアリ」という緩いルールにも関わらず、とても読み応えのある記事が続いているようです。読む側としては嬉しいですが、書く側としてはハードルが上がってしまい、少々複雑な思いです。

 

そこで、特定のゲームに詳しい必要がない記事で、少しでもハードルを下げ、より多くの人が書きやすくしようと思います。昨年、一昨年の執筆者数である12人を超えられることを願っています。

 

では、本題に入ります。駒場キャンパスから程近く、東大生がよく遊びに行く街「渋谷」ですが、ゲーム会社のオフィシャルストア密集地帯になっています。ということで、この記事ではオフィシャルストアの紹介をしていきます。

 

キャラクターストアの紹介

Nintendo TOKYO

東京、大阪、京都、福岡にある任天堂のオフィシャルストアの1つです。2019年の渋谷PARCOリニューアル時にオープンしました。店内にはマリオ、リンク、しずえ&まめきち&つぶきち、インクリングの大きなスタチューが飾られています。飾られているスタチューの小さいものなど、任天堂キャラクターの限定グッズが数多く販売されています。

 

ポケモンセンターシブヤ

名前の通り『ポケットモンスター』のグッズを取り扱っています。雑貨が豊富なメガトウキョー、ぬいぐるみが豊富なトウキョーDXに比べると、ジャンルの偏りが少ない品揃えの印象です。ポケモンセンターシブヤ限定のものとしては、オリジナルのTシャツを作れるポケモンデザインラボがあります。

 

CAPCOM STORE TOKYO

こちらも渋谷PARCOのリニューアルに合わせてオープンした店舗の1つです。店舗入口には、波動拳を打たんとするリュウの像がいます。店内の半分ほどは、『モンスターハンター』のコーナーになっています。もう半分では、『ストリートファイター』、『ロックマン』などのグッズを取り扱っています。

 

SEGA STORE TOKYO

今年の7月、渋谷PARCOに新しくできた店舗です。店内は、ソニックのぬいぐるみ、シャドウの像などで装飾されています。取り扱っている作品は、『ソニック』、『龍が如く』、『プロジェクトセカイ』、『ぷよぷよ』、『ペルソナ』、『女神転生』などです。いずれの作品も取り扱っているグッズの種類が豊富という印象です。

 

SQUARE ENIX GARDEN

渋谷サクラステージ内にあり、渋谷駅からのアクセスは渋谷PARCOよりも良いです。店舗入口ではスライムとチョコボの像が出迎えてくれます。取り扱い商品は、スライム、チョコボをはじめとした『ドラゴンクエスト』、『ファイナルファンタジー』のグッズが中心です。

 

バンダイナムコ Cross Store MAGNET by SHIBUYA109

スクランブル交差点前のMAGNET by SHIBUYA109内にあります。『パックマン』のグッズを取り扱っている横浜店などと比べると小さい店舗です。一番くじや食玩などの取り扱いが中心ですが、ゲーム関連では『たまごっち』の取り扱いがあります。

 

KOEI TECMO SPOT(閉店)

かつて渋谷PARCOにあった店舗です。今年3月に閉店し、今はゴジラストアになっています。閉店前は『無双』、『アトリエ』、『ネオロマンス』などのグッズを扱っていました。

 

おわりに

今回の記事で紹介したキャラクターストアは、どこも装飾などが凝っているので、ぜひ訪れてみてください。

ゲームAIについて 〜『LOOP8』を添えて〜

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、10日目の記事です。

はじめに

 初めましての方は初めまして、久しぶりの方は久しぶりです。TGA17のSKTです。近年はAIの発達が凄くて、色々な分野での応用が見受けられています。そこでゲームの世界でのAI活用について、軽く調べてみました。以下はwikipediaなどからの抜粋となります。

 皆様は、ゲームのAIと聞いた時に最初に何を思い浮かべるでしょうか?私は対戦ゲームでのCPUが思い浮かびました。また、研究室の後輩は『Grand Theft Auto Series』(グラセフ)のNPCが思い浮かんだそうです。このようなコンピューターによって制御される存在は大まかにくくるとキャラクターAIに括られます。キャラクターAIによる制御は1980年代前後に発達したそうですが、ゲームに関するAIは広義の意味で捉えた場合、その歴史はもう40年ほどあるといえるでしょう。

   AI開発の最初期(1940年初頭)から、ゲームとAIは繋がっており、『ニム』をはじめとしたAbstract Strategy Games(将棋やチェスのような運が絡まないゲームの総称)をコンピューター化されました。チェスのプログラム開発もこの時期から始まっていたそうです。その後、『ポン』などのような論理回路で実装された動きをするゲームの開発がされていました。

『ポン』:このゲームってこんな名前だったんだ

 

 そして、アーケードゲーム全盛期の1980年前後で、ついにキャラクターAIがゲームに導入されました。『パックマン』が有名な例としてあげられます。『パックマン』の敵キャラクターの行動アルゴリズムは検索すれば、大量に出現するので、ここでの説明は割愛いたしますが、プレイヤーの動き次第で動きを変えるというのが大きな特徴です。先ほどの『ポン』もある意味では、プレイヤーの動き次第で動きを変えますが、それはプログラム上で設定された単調な動きにすぎませんし、それが『パックマン』の敵キャラクターの動きとは明らかに異なることは、なんとなく感じるかと思います。その後は、AIがNPCを制御する技術の向上に伴いながら、現代へと繋がってきました。

© SQUARE ENIX
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。

ドラクエの戦闘もキャラクターAIを使用している一例。フローラであることに深い理由はありません。

 

『LOOP8』というゲームのシステムについて

 友人と共に中古ゲーム屋さんで暇つぶしのゲームを物色していたところ、今回のテーマである『LOOP8』というゲームに遭遇しました。最初にパッケージを見た際に、カレルシステムとはなんぞや?、と私は思いました。公式ホームページでは「独自のエモーショナルAI<カレルシステム>によって、プレイヤーごとに異なる体験が楽しめます。」と書かれており、リンク先では多少の具体的な説明もされていました。しかし、その説明を読んだところで具体的にどういうものなのかは謎なままだったので、少し調べてみました。

©2023 Marvelous Inc.
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。

しばらくはカルラシステムだと勘違いしてたため、業を背負うゲームかと思って遊んでました。

 

 カレルシステムの歴史は短くなく、2000年に発売された『高機動幻想ガンパレード・マーチ』から存在するそうです。従来のRPGは開発者があらかじめ定めたイベントフラグによって進行されていましたが、カレルシステムでは明確なイベントフラグが存在しません。NPCがAIによって制御されており、ゲームの進行に伴って精神状態や互いの人間関係が絶えず変化していくことで物語が進行することがカレルシステムを用いたゲームの特徴といえます。これにより人間関係の構築がゲームの魅力となっており、wikipediaの情報からだけでも多くの遊び方存在することが伝わるでしょう。

 ここまでのことをまとめてみましょう。カレルシステム下において、NPCを単なる背景装置ではなく、独自の感情値や欲求、記憶を持つ存在として振る舞えるようになります。そのため、プレイヤーが見ていないところでもNPC同士が会話を行い、人間関係が変化していきます。これらの要素が複雑に絡み合うことで物語が形成されていく点が、従来のRPGとは大きく異なる点であり、本システムの魅力となっています。

 ちなみに『LOOP8』に使われているカレルシステムはカレル6と称されるものであり、「エモーショナルAI」という言葉で表され、プレイヤーの選択が世界全体に波及するシステムとして再定義されました。

 

『LOOP8』を遊んだ感想

 中古屋では1000円で売られており、インターンネット上の評価も低めですが、いざ遊んでみると案外面白かったです。ざっくりとした感想は『実況パワフルプロ野球』のシステムを使ったギャルゲーです。つまり『ときめもメモリアル』ですが、先述のカレルシステムによって、想定外の出来事も起こったりするため、割と楽しく遊べました。今回は個人の主観で良かった点と気になった点をいくつか列挙してみます。

良かった点

  1. ボイスが割と収録されている
     低評価のゲームでは登場キャラクターの収録ボイス数が少ないことが多々あります。しかし本ゲームでのボイス数は割と多く、この時点でクソゲーではないな、とは思いました。
  2. レベルアップの概念がないRPG
     RPGなのにレベリングがあまり必要ないという点が個人的には新鮮でした。能力値の調整やキャラ間の関係構築は戦闘の難易度へと繋がりますが、同じ敵を倒して経験値やアイテムを揃える作業は必要ありません。人によって好き嫌いが分かれる部分ではあるとは思いますが、今回は良かった点に分類しておきます。
  3. 想定外の出来事
     カレルシステムの特徴なので、たまに想定外の展開が発生します。深く言及すると面白みが消えるので、詳しくは述べませんが、ある条件下では突然死が起こったりします。人間関係の重要性を学べるいいゲームですね。

 

気になった点

  1. ダッシュが存在しない
     マップ間の移動はメニューから行えるのですが、明確なダッシュが存在しないため、たまにストレスを感じます。学校で勉強するという行為が割と能力値の伸びに重要なのに、校庭が無駄に大きいのと教室までが地味に遠いのとで移動が面倒だと私は感じました。ぜひご自身で体験してみてください。
  2. カクツキがある
     これは戦闘中の話です。戦闘自体はあまり発生しないのですが、せっかくカッコいい戦闘シーンが用意されているのに、カクツキによって盛り上がりが下がってしまうように感じました。
  3. 周回が面倒
     タイトルから分かるように、ループする類のゲームではあるのですが、通常クリアだけなら2〜3周で到達することが可能です。ループ後は能力値の成長幅が増加しやすい仕様ではあるのですが、各エンディングの全回収まで到達するには比較的長い時間を要します。また、自身の行動の周りへの影響度が分かりづらいこともあり、人によっては単調な反復作業と感じてしまう恐れも感じました。実際、私も終盤の方は作業感を覚えていました。
  4. 想定外の出来事
     やはり想定外の出来事は怖いです。他者へ一度話しかけてしまう(操作ミスであろうがなかろうが)と、関係値の上下が確実に発生するため、機嫌がいい時に話しかける必要性があります。しかし、数秒前まで笑っていた人が急に怒り始めたり、泣き始めたりするので、正直困ります。一応、相手の雰囲気を確認する機能はあるのですが、毎回これを行うのは正直面倒です。これも上述の周回の面倒さの一因となっているとは感じました。

 

最後に

 ゲームAIの発展は今後ますます目覚ましいものとなっていくと思います。もはや現実の人間とNPCの区別がつかなくなる日も来るのでしょうか?それはそれで楽しいゲームができそうですが、新たな社会問題も生まれそうで同時に少しの恐怖心も湧いています。『LOOP8』のネット上での評価は高くはないですが、中古屋で安めで売っていたら全然勝ってもいいと私は思っています。

 長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

 

『オクトパストラベラー0』の紹介

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、9日目の記事です。

はじめに

初めまして。TGA25のYodaです。
TGA25ということで、今年入ったばかりの新人です。このサークルで記事を書くのは初めてなので、拙い文章となってしまうことをご容赦ください。

 

今回は、先週の12月4日に発売されたばかりの『オクトパストラベラー0』というゲームについて紹介したいと思います。

 

『オクトパストラベラー』って何?

まずは、『オクトパストラベラー』を知らない人向けに簡単に説明します。(ちなみに、タコが旅するゲームではありません)。
『オクトパストラベラー』は2018年にスクウェア・エニックスから発売された王道RPGです。対応プラットフォームは、Switch、PS4&5、Steam、Xbox、Windowsです。

 

大きな特徴として、「HD-2D」と呼ばれるグラフィック技術が初めて採用されたゲームであることが挙げられます。「HD-2D」は、ドット絵と3DCGが組み合わさった表現技法で、ドット絵の古き良き雰囲気を残しつつ美麗なグラフィックを楽しむことができます。例えば本作では、キャラクターはドット絵で、背景は3Dで立体的に描かれています。

 

© SQUARE ENIX
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。

 

本作で好評を得た「HD-2D」は、『ドラゴンクエスト』シリーズのリメイク作品である『ドラゴンクエストI&II』と『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』でも採用されています。

 

続いて、RPGの肝でもあるストーリーのあらすじを紹介します。オルステラ大陸を舞台に、8人の全く異なる生い立ちのキャラクター達が、それぞれの目的を果たすために共に旅をすることになります。年齢も職業も特技も異なる8人。彼らが背負う8つの物語が、やがて1つの大きな物語を動かしていくことになり―――といった感じです。

 

プレイヤーは、8人のキャラクターの中から1人を選んで主人公とします。主人公1人で冒険するも良し、残りの7人全員を仲間にして進めるも良しと自由度の高い設計となっています。(ちなみに全実績を解除するためには、誰も仲間にせず1人で冒険してクリアしたり、制限時間内にクリアしたりする必要があります)。

 

この『オクトパストラベラー』が好評を博し、2020年にはスマートフォン向けRPG『オクトパストラベラー 大陸の覇者』がリリースされ、2023年には『オクトパストラベラーII』が発売されました。(わたしは、『大陸の覇者』は未プレイです…すみません)。

 

これから紹介する『オクトパストラベラー0』は、そんな『オクトパストラベラー』シリーズの最新作になります。

 

『オクトパストラベラー0』について

『オクトパストラベラー0』の特徴は、自分自身が主人公になれることです。今作も「HD-2D」が採用されているので、主人公を含めキャラクターは全てドット絵なのですが、なんとキャラクターメイクができます。名前が自由に決められるのはもちろんのこと、髪や目や肌の色、髪型や声や仕草まで選ぶことができます。

 

 

わたしが特に面白いなと思ったのは、好きな料理の種類を選んで名前をつけられる点です。30分くらい真剣に考えて、牛肉料理を選び、名前は「ステキなステーキ」にしました。

 

前作までのように、決められたキャラクターの中から好きな人物を選んで主人公にする形式は、『オクトパストラベラー』ならではのやり方で個人的にも好きでしたが、今作では採用されませんでした。そこに一抹の寂しさはあるものの、自由度の低いドット絵という表現を使用しているのに、自由にキャラクターメイクできるというギャップも魅力的に感じています。

 

ストーリー

物語は、主人公(自分)が故郷の村でお祭りを楽しむところから始まります。穏やかでごくありふれた日々。そんな平和な日常が、ある日を境に跡形もなく失われてしまいます。
家族も友達も故郷も、全てを奪われた主人公が歩むのは復興の道か、それとも復讐の道か。
少しダークな印象のストーリーですが、時折なごませてくれる存在もいたりします。
総勢30人以上のキャラクターを仲間にでき、それぞれのキャラクターにも物語があるので、ボリュームはたっぷりです。

 

物語の舞台は、初代『オクトパストラベラー』と同じくオルステラ大陸です。また、今作のストーリーは完全新作ではなく、スマホ版である『大陸の覇者』のストーリーをコンシューマー向けにアレンジし直したものになります。これを聞くと、初代やスマホ版を遊んでいないと楽しめないように思えてしまいますが、そんなことはありません。
製作者の方が「前提知識がないと楽しめない作品は苦手で、そうならないような作品づくりをしている」とインタビューで答えている通り、今作から遊び始めても全く問題ないので安心してください。

 

システム

戦闘

 

戦闘は、ターン制コマンドバトルです。敵の弱点をつくと「ブレイク」することができます。「ブレイク」すると、弱点に関係なく敵に与えられるダメージの量が増加するので、タイミング良く「ブレイク」させることが戦闘のポイントになります。前衛4人、後衛4人の最大8人までバトルに参加させることができます。

 

探索

 

探索パートでは、「フィールドコマンド」を駆使してアイテムをゲットしたり、ストーリーを進めたりすることができます。「フィールドコマンド」には、様々な種類のものがあり、例えばアイテムを手に入れるためのコマンドには、購入する、ねだる、勝ち取るなどがあります。コマンドは必ずしも成功するとは限らず、失敗するとその町の住人との関係が悪化するので注意が必要です。

 

タウンビルド

 

タウンビルドは、今作から新登場のシステムです。主人公の故郷の町を復興させる際に、自由にまちづくりをすることができます。家を建て、新たな住人を招いて町を大きくしていきます。酒場で料理をしたり、畑で作物を育てたり、牧場で家畜を飼ったりすることもできます。プラットフォームにより異なりますがPC版では最大500個まで建築物を設置できます。

 

感想

実は、最近修論が忙しすぎて、まだ途中までしかプレイできていません。なるべくネタバレを踏みたくなかったので、発売後の情報はほとんど調べずに、発売前に出ていた情報と自分がプレイしたところまでの情報のみで記事を書いてしまいました。申し訳ありません。
まだプレイ途中ではありますが、今作は思わず引き込まれる重厚なストーリーが面白いと感じています。また、パーティーチャットと呼ばれるキャラクター同士の掛け合いが存在するのですが、それがクスッと笑えて、重たいストーリーの息抜きになって丁度良い塩梅です。

 

最後に

『オクトパストラベラー0』は、王道のRPGをやりたい人におすすめのゲームです。最新のゲームでありながら、古き良き王道を堪能することができます。
シリーズ最新作ではありますが、『オクトパストラベラー』シリーズを知っていても知らなくても楽しむことができるので安心してください。
年末年始に暖かい部屋でゆっくりゲームを楽しみたい人は、候補の1つにいかがでしょうか。
ドット絵のかわいさに惹かれた方もぜひ遊んでみてください!

『大学入試史上最も難しい伝説の問題をパズルゲームにしたとき、このゲームをクリアせよ。(1998東大)』というゲームの練習がしたい話(練習アプリ付き)

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、8日目の記事です。

ゲームの紹介

 こんにちは、TGA22のMMOです。みなさんは、『大学入試史上最も難しい伝説の問題をパズルゲームにしたとき、このゲームをクリアせよ。(1998東大)』というゲームを知っていますか?この『大学入試史上最も難しい伝説の問題をパズルゲームにしたとき、このゲームをクリアせよ。(1998東大)』はunityroomで公開されています。このゲームの内容は、「大学入試史上最も難しい伝説の問題をパズルゲームにしたとき、このゲームをクリアせよ。」という問題を解くゲームです。詳細はやってもらえればわかるので、説明しません。やってください!(紹介とは)

 このゲームを知ったきっかけは本研究会に新しく入ってきた新入生君がこのゲームのタイムアタックのトップランカーで、先日の駒場祭でもこのゲームを取り上げていたからです。自分は駒場祭が終わってから初めてプレイしたのですが、ハマってしまいました。しかし、これのタイムアタックが難しい!

ということで、練習ツールを作りました

 こちらにあります。元のゲームは特に練習モードがないので、実践するのみです。まあ、それで高い点数を取っている人もいっぱいいるのですが、無制限でいじくりたくなってしまいました。

 さて、機能面について説明します。一応スマホとタブレットにも対応したつもりです。最初の画面では、いろいろ配置して遊ぶことができます。ノード数を指定して「問題に挑戦」ボタンを押せば元のゲームのタイムアタックと同じような問題に挑戦できます。問題生成ロジックが同じかわからないけど、どうせランダムでしょう。特に制限時間がないので、じっくり考えることができます。わからない場合は、「諦める」ボタンを押せば、問題生成時にたどったものがコマ送りでアニメーションとしてみることができます。
ショートカットキー元のゲームと同じなので、一応練習としての機能は備えていると思います。

 また、検証モードは、自由にノードを配置して、それが作れるかどうかを検証してくれるモードです。右上のはてなアイコンを押せば説明が出るので、詳しくはそちらを見てください。ノードの数が多すぎると、計算が一向に終わらなくなるので、注意してください。

 仕様として、操作2を行ってノードが重なっても特にエラーは吐きません。タイムアタックには関係ないからです。ただし、ちゃんと作成される問題は必ず作れるようになっているはずです。

おわりに

 製作にかかった時間は4時間くらいです。AIってすごい。原形はすぐにできるのに、スマホ対応とかデザインに不満があって凝りだすと思ったより時間がかかるのは、AIコーディングあるあるでしょうか。ゲームの方は1000点を超えられるように頑張ります。

 

最近やったゲームの話①『Cling To Blindness』

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、7日目の記事です。

はじめに

最近になってSwitch2をようやく入手したものの、時間も体力も足りず碌にプレイできていない、TGA21のヤクガラスです。

みんなが遊び飽きてしまう前に、エアライダーに参戦しておきたいんですがね……。

それはそれとして、記事を書くのは嫌いではないので、息抜きがてら書いていきます。

 

さて、前回の私の番は12/3(火)で、なんだかよく分からない話を延々としていましたね。
ちなみに、この記事実はラボで実験の合間の暇な時間に書いておりまして、普通に周りの席の子に割とオープンになってしまっております。
引かれてないといいですね……。

どうでもいい話はおいておいて、今回はちゃんと「面白いゲーム」の話をします。

 

Switch2が手に入らなかった期間、色々と買い溜めて積んでいるPCゲームがあるんですよ。
積みゲーの中には、少しボリュームがあるRPGやローグライクゲームも無くはないんですが、PCのお手頃ゲームとなると、やっぱりホラーゲームが多くなってくるんですよね。
そんなこんなで、夏はとうに過ぎ去って布団が分厚くなった冬の折、寒い夜に背筋が凍るような思いをしながらプレイに明け暮れております。

 

ということで、本日はそんなホラーゲームの中の一品、『Cling To Blindness』のお話です~

 

『Cling To Blindness』ってどんなゲーム?

(Steamストアページ紹介文)

あなたは、「画面のない、音だけのゲーム」をプレイしたことはありますか?それも、目隠しをして。
『Cling to Blindness』は、音だけでプレイする目隠し必須ホラーゲームです。
プレイ時間は1-1.5時間。ホラーが苦手な方でも遊べるくらいの怖さです。ジャンプスケアもありません。

 

 守らなければいけない3つのルール

一。目隠しは絶対に取らない事。

二。あしおとさんに追いつかれない事。

三。お札を五枚全て回収する事。

 

 

『Cling To Blindness』は、丁度一か月前、今年の11月7日にsteamで公開された、探索型のホラーゲームです。
開発者は、『7 Days to End with you』や『Refind Self: 性格診断ゲーム』などのゲームで知られる、個人開発者のLizardry氏です。
ある時はゲームの中で言語解読をして、またある時は心理テストのようなものを導入してと、特殊なゲームシステムを毎度開発している同氏ですが、今回のゲームはなんと「目隠し必須のホラーゲーム」。

 

相変わらずの斬新なゲームシステムで、公開以前からかなり注目が集まっていましたね。

ルールはざっと書いてありますが、「音を頼りに謎の足音から逃げつつ、風鈴などの音を頼りに探索して進める」というゲームになります。
「3つのルール」が掲載されていますが、プレイ中に一通り分かるようになっているので、事前に覚えておく必要ありません。
説明文に書いてある以上の難しさは無く、マウス操作ができる環境であれば、プレイは可能です。

しいて言うなら、1 ~ 1.5時間ってのは少し難しいかもしれませんね。
ゲームへの慣れや適正にも寄りますが、早くて1.5時間、苦手だったり詰まったりすると2 ~ 2.5時間って感じの印象です。

 

ところで、「ホラーが苦手な方でも遊べる」って書いてありますが、皆さんホラー作品というと、どんなところが怖いですかね?

個人的には①ジャンプスケア、②ビジュアルやグラフィック、③ストーリーあたりで恐怖を感じるタイプなので、確かにこの作品ではホラー感は感じないんですよね。

ただ、ホラーが苦手な配信者の知り合いに「これやってみたら?」って言ったら、「見えないと余計怖いじゃん!!」と返されました……。

なお、画面無し&おどろかし無しでもプレイできない方向けに、迫り来る足音がかわいらしくなる「ペンギンさんモード」があるので、安心できますね。

 

実際のゲームプレイ

さて、ここからは実際に私がプレイした時の様子を元に、お話していきます。
楽しみを損なわないように、ゲームの内容についてはそこそこにしてゲームシステム中心の話にしますが、少なからずネタバレを含みますので、ご覧になる際はご注意ください~

 

目隠し装着

我が家にはアイマスクや目隠しの類は置いてなかったので、取り合えずスポーツタオルを頭に巻いて、その上からヘッドセットを装着する形でプレイしました。
傍から見たら不審者スタイルですね。

音量調節のついでに、配信用の「視覚補助」の設定もありました。
面白そうだったので、普段入り浸っている外部コミュニティのサーバーで配信を開始したんですが、これで後々助けられましたね。
本当に情報0でのプレイは、想定外の所で事故ったり進行しなくなるので……。

 

ちなみに、ゲーム起動してから即座に進行するというわけでもないので、その点はご安心ください。
というか、ちゃんと初めの方で画面や手元を見つつ、音量を調節する方がおすすめです。

それから、机の上は片付けておきましょう。
私はプレイ中に腕で物を倒したり、一度手を放してからマウスを探すのに苦労したりしました。

 

本編スタート!!

さて、プレイを開始し始めてからですが、すぐに異変が。

 

・・・・・・何も起こらない。

 

音が聞こえたと思ったので、ストーリーの開始を待ち構えていたんですが、何も起きません……。

と、そんなところで「これ、クリックしないと進まないんじゃない?」とオーディエンスからの導きが……。

クリックすると無事ストーリー音声が流れ始め、初手から目隠し解除という最悪の展開は回避できました。

 

ストーリーに関しては本当に触りの部分だけですが、自機でもある主人公の「サツキ」が、目隠し状態での「儀式」に挑戦する、という感じです。
プレイヤーと同じく、主人公もまた初手から目隠しなわけですね。

ちなみに、初手のストーリー中は私とオーディエンスは大興奮でしたね。

というのも、プレイし始めてから気づいたんですが、このゲーム声優さんがかなり豪華です。

気になる方は、ストアページをご確認ください~

 

儀式に挑戦

冒頭のストーリーパートが終了したところで、本番のスタートですね。
目隠しで何も見えない中、環境音や主人公の声を頼りに恐る恐る動き始めます。

ちなみに、このゲームの操作は本当に簡単で、マウスを左右に動かすと方向転換、左クリック長押しで直進、右クリック長押しで「集中して音を聴く」ことができます。
後者については後述。

 

ストアページで確認していた通り、風鈴の音を頼りに進んでいきます。

進んでいく毎に、次第に大きくなっていく風鈴の音。
今にも手が触れそうな距離、と思っていたそのころ……

 

「主人公歩くのめっちゃ遅いから、まだまだ先だよ」

 

自機の移動が遅めなのもそうですが、それ以上に音量設定を間違えるという痛恨のミスを犯しましたね。
プレイが半分超えたあたりでメニュー画面に逃げて音量を治しましたが、それまで距離感がバグった状態でプレイしていました……。

皆様は、プレイの際には音量調節はしっかりやりましょう。

 

そんな注意書きはともかく、プレイについての印象は「想像以上に内容が豊かだった」という感じですね。

 

まず、マップがかなりしっかり作られてます。
「視覚情報無し」という前提での逃げホラーということで、当初は単純な四角い部屋を想定していたんですが、プレイの開始地点は屋外。
どこかの村の入り口に放逐されて、目の見えない状態のまま彷徨うと、聞こえてくるのはカエルの鳴き声や川の流れる音、機械から流れる自動の案内音声。

様々な環境音に囲まれながら、足音は避けて、風鈴の音には近づいて、という形で進めていきます。

先ほど「集中して音を聴く」という話をしましたが、右クリックを押すことで、環境音を遮断して足音や風鈴の音だけを聴くこともできます。
一方で、「壁にぶつかっているときの耳鳴り」なども消えてしまって移動に難が出る面もあるので、上手く色んな音を利用する感じになりますね。

 

さて、「壁」の話が出てきましたが、ゲーム内空間の豊かさに付随して、マップは割と複雑に組み込まれています。
とは言っても、迷路のように交差する通路を探索する必要はなく、むしろ逆ですね。

普通に音を辿ると壁に阻まれるので、少し迂回して移動しなければいけない所があるんですよ。

ザックリとした感覚ですが、少し広めの空間がいくつかあって、少し細めの通路が、端の方から伸びている感じですかね?
この壁の影響で、単純に風鈴の音と足音に従っていてもクリアできず、ある程度環境音を拾いながら道を探らないといけません。

なお、配信画面の方では①主人公の位置、②目的地、③あしおとさんの位置のみが画面に表示されており、マップボーダーや壁は一切表示されません。
オーディエンス曰く、「配信見てる方がマップを掴みにくい」とのことです。

 

ちなみに、私はリミナルスペース系のゲームのマッピングがメチャクチャ苦手ですが、実はこの手のゲームは得意です。

ポイントは、「空間を記憶する」よりも「イベントを記憶する」感じですかね?

現実で目的地までのルートを考えるとき、地図を頭に入れてイメージする人と「何番目の通りを右折」とか「この店が見えたら左折」とかのポイントを覚える人に分かれるかと思いますが、私は画像記憶が致命的に苦手なので、断然後者です。

このゲームの場合は、先に挙げたように各所に「マップの目印」のような音が配置されていますし、足場毎に主人公の足音が変わるので、覚えるイベントには事欠きません。

壁の配置と対応付けて、「この音がこっち側から聞こえる道は順路、逆に聞こえたら戻ってる」という形で覚えていくと、正確な空間情報が分からずとも、実用的な範囲でのマッピングは簡単です。

 

とはいえ、「マップが分かれば簡単」というわけではありません。

このゲーム、ルールを見れば一目瞭然ですが、あしおとさんに追いつかれるとゲームオーバーです。

そしてこのあしおとさん、ストーリー進行に合わせて出現するんですが、出現ポイントがまぁまぁ意地悪です。

要は、「風鈴の音を聴いてそちらに向かったら、風鈴側から立ちふさがるように出現する」という感じですね。
結構しっかり追いつかれない限りは大丈夫なので、そこまでゲームオーバーになりやすいゲームではないですが、それでもただでさえ方向感覚を失って迷いやすい環境の中で、順路を辿っていたところで急にチェイスが始まって後退させられると、猶更現在地を見失いやすくなります。(そもそも見てはいませんが……。)

 

ゲーム空間の豊かさや、難易度的な面での「簡単には終わらない」面白さと併せて、ストーリーもちゃんと作られています。

合間で背景を匂わせるような発言が挟まったり、もっと本質的に「考えさせられる」ようなセリフがあったりと、インディースのホラーゲームでは想像できないほどちゃんと作られていました。

 

そんなこんなで、単純に「目が見えないホラーゲーム」というだけにとどまらず、様々な感覚を体験できる、短いながらもきれいなゲームでしたね。

 

そしてエンディングへ

ストーリー的にもプレイ的にも一波乱あり、何とか儀式を終了した先。
様々な謎を残したまま物語は衝撃的な結末を迎え、エンディングっぽい音楽が流れました。

オーディエンスに確認してもらって、エンドロールが流れていることが分かったところで目隠しを外して、久方ぶりにLEDライトを目に浴びました。

 

プレイ時間は1時間30分ほど。
途中で音量調節のため色々といじったり、ストーリーの合間でオーディエンスと盛り上がって遊んだりもしていましたが、ノーデスでもこの時間になったので、ヒトによっては2時間ほどかかるかと思います。

分岐やゲームオーバー時の演出なども一通り確認したところで、ゲーム終了です。

 

もう一段、何か分かるものがあるかと探してみましたが、結局ストーリーの背景については謎が残る感じでしたね。
その辺をプレイヤーに想像させてくるあたりも、このゲームの作者の上手い所かと思います。

 

総評

結論としては、「目隠しでプレイするホラーゲーム」という発想だけで完結せず、そこに合わせた作り込みやこだわりが感じられる、想像以上に濃密なゲームでした。

移動入力とセリフ進行が左クリックで被っていたり、セリフ進行に入ったことが目隠しでは分かりづらかったりと、細々とした不便さはあるものの、目隠し自体は非常に良いアクセントになっており、ストーリーの奥深さも相まって、プレイを通して飽きることは無い構成だったかと思います。

ちなみに、今更ながらゲームタイトルの話ですが、『Cling to Blindness』、直訳すると「盲目性に縋りつく」という感じでしょうか。
ストーリーをクリアしてから考えると、単純なゲーム性以上の意味が籠った、面白いタイトルですね。

ともあれ、斬新なシステムに甘えない確かなゲーム性を備えた作品ですので、ぜひ皆様も、遊んでみてください~

 

それでは、本日はこんなところで~

RTAの運ゲーは収束するのか?

 

この記事は、東京大学ゲーム研究会アドベントカレンダー2025、6日目の記事です。

はじめに

TGA22のClomyです。12/2の記事と連続して書いているので、特に言うことはないです。

さて、自分は『カービィファイターズ2』など、運要素の強いTA(ここではRTAおよびIGTA(ゲーム内タイマーでのタイムアタック)の両方の総称とします)を走っています。その運要素について、「確率は収束する」のような趣旨のコメントをする方が度々見受けられます。ということで今回は「TAにおいて運ゲーは収束するのか?」についてのお話です。

確率論・統計学の用語が時々現れますが、詳しい人に突っ込まれないようにするためなので、気にせず読み飛ばしても大丈夫です。

確率は収束する

まずは、「確率は収束する」について。具体的にどの定理を指しているかはわかりませんが、期待値と分散の話をしたいので、「中心極限定理」について紹介します。一応主張を明記しておきます:

中心極限定理

期待値𝜇と分散𝜎2を持つ独立同分布に従う確率変数列 𝑋1 , 𝑋2 , を与える。

自然数𝑛に対し、 𝑆𝑛 𝑘=1 𝑛 𝑋𝑘 とおくと、以下を満たす:
lim 𝑛 𝑃 ( 𝑆𝑛 𝑛𝜇 𝑛 𝜎 𝛼 ) = 1 2𝜋 𝛼 𝑒 𝑥2 2 𝑑𝑥

(定理の仮定について、期待値と分散の存在はゲームの運要素は大体多項分布的なものであることから満たすでしょう。独立同分布については、真の乱数列じゃないと言われればそうですが、実用上の乱数列でも大きな問題にならないはずです。)

この定理を1から6の目が等確率で出るサイコロの場合で考えます。サイコロを振って6の目が出た回数を数え、多い方が嬉しいとしましょう。

まず6回振ったときを考えます。6の目が「6回中1回」が平均ですが、「6回中2回」出たら少し運がよかったと言えるでしょう。

さて頑張って6万回振ります。このとき6の目が「6万回中1万回」が平均ですが、「6万回中2万回」の場合、運がいいを通り越して細工がされてないか怪しくなってきます。一方「6万回中1万1回」の場合、運がよかったと言えるか、かなり微妙です。

この2つの側面は標語的に「大きな上振れ・下振れは起きづらく」、「小さな上振れ・下振れは頻繁に起きる」、とまとめることができます。

前者が「(平均の)確率は収束する」を指す方です。これは6の目が出た回数の「平均」の振れ幅(の基準となる分散)が、試行回数の平方根に反比例するためです。16から一定「割合」ズレる確率はサイコロを振る度に下がります。

一方後者は「合計の確率は割とゆっくり発散する」とでも呼びましょうか。6の目が出た回数の「合計」の振れ幅が試行回数の平方根に比例するためです。16から一定の「回数」ズレる確率はサイコロを振る度に上がります。6の目の回数の期待値そのものはサイコロを振った回数に比例するため、それに比して「割とゆっくり」です。

ちなみに「6回中2回」と同程度の上振れは「6万回中1万100回」になります。100回というのは案外小さいと思ったかたも多いのではないでしょうか。この印象を「確率は収束する」と呼ぶ気持ちもわからなくはないですが、語弊があるかなと思います。

TAにおける運ゲー

さて、一回の走りで大量の運要素が絡むようなTAを考えます。ここで「運ゲーは収束する」と言えるでしょうか?

実際には、同程度の確率・タイムの振れ幅の運要素だけが存在するわけではないですが、一旦無視してこれまでの考察を適用します。TAは当然タイムを競うわけですから、ここで考えるべきは「合計」の方です。つまり「小さな上振れ・下振れが起きやすい」ということに注目すべきです。運要素によるタイムのブレは、「同じ運要素」が多いほど大きくなります。つまりむしろ「ゆっくり発散」します。

もちろん、記録狙いの場合は上振れを狙うので、「大きな上振れが起きにくい」面も無視されるわけではないですが、単にタイムが詰まれば詰まるほど、記録更新が難しくなるというだけで、普通のことですね。

今度は、タイムの振れ幅が異なる運要素がある場合を考えます。例えば「1秒ロスする要素が600回」、「1分ロスする要素が10回」とします(確率はいずれも等しいとします)。この場合「1分ロス」の方に着目するのは何となく理解してもらえるかと思います。前者の方が回数が多い分「大きな上振れ・下振れ」が起きにくくなるため、後者によるタイムのブレの影響がでやすくなるんですね。

運による影響が大きいことを指す「闇のRTA」と表現があります。これ、単に運要素が多いことを指している場合を効きますが、ちょっと違和感があります。確かに運要素の回数が多いほど、ストレスが断続的にたまるという面はあります。しかし、純粋にタイムを求める場合、運要素による差が大きくなるのは、「1秒ロスする要素が600回」ある方ではなく、「1分ロスする要素が10回」ある方です。後者の方が分単位の差が付く可能性が圧倒的に高いからです、より「闇」なのではないでしょうか。並走で運によるロスは実力でカバー必要があるわけですから。

ついでにお気持ち表明すると、運要素の大きいとTAで実力の部分を軽視されがちな風潮を時々感じています。運ゲーに注目すること自体が悪いことではないと思いますが、走者がちゃんと準備している部分も偶には注目してもいいんじゃないかなと思います。

まとめ

ちなみに自分は走者として、運要素は大嫌いです。実力でカバーできる範囲を超える下振れをされると、馬鹿にされてるみたいで非常に嫌な気持ちになるので。